「早帰り選手権」が会社の習慣を変えた!残業削減で3万円支給するアイグッズの取り組み
プロのシェフが作ったビュッフェ料理を無料提供
── 「社員が健康かつ快適に働く」ための環境づくりの一環として、食環境を整える取り組みもされているそうですね。「アイグッズシェフ」はプロのシェフが作った料理をビュッフェスタイルで楽しめるとか。 根岸さん: そうなんです!2019年10月に始まった取り組みで、正午に料理が並びます。ご来社くださったお客さま、学生の皆さん、その他関係者の皆さまどなたでも利用が可能です。もちろん社員も利用しています。 ── 「アイグッズシェフ」はどんなきっかけで始まったのですか? 根岸さん: 仕事が立て込んでいるときはどうしてもおにぎりなど軽食で済ませてしまうことがあると思います。会社としては持続可能な働き方を実現したいという思いがありますので、「社員の身体がいちばんの資本」と捉えているので、お客さまや学生の皆さん、社員の食環境をサポートする環境づくりを始めました。 またビュッフェスタイルのランチを提供することで、就活生の皆さんとより心の距離を縮めてお話ができますし、もちろん社員同士の仲も深まるので、ランチ中はいろいろなアイデアが生まれたりします。 ── 大学生が運営する「アイグッズカフェ」についても教えてください。 根岸さん: アイグッズは新卒入社の割合が高いこともあり、入社前から社員とコミュニケーションを取りながら仕事の現場や働くことの理解を深めてもらうためにカフェを大学生に運営してもらっています。 アルバイトなのでカフェの運営をしながら各部署から仕事のサポートを頼まれることも多いんです。いろいろな職種の仕事や人生の先輩の声にも触れられて、大学生たちにとって社会人デビューする前の準備期間の場となっているようです。
働きやすさにこだわり、予算を割く理由は
── 社員が働きやすいと思える制度はつくっても、なかなか実践できるまでは壁があると思います。何か社員同士が共有し合う思いがベースにあるのでしょうか。 根岸さん: 代表の三木はよく、「『ただ事業で稼げればいい』という会社にはしたくない」と言っています。そういった未来像は求めておらず、まずは組織のなかにいる人たちが幸せであることが大事だといつも話しています。 社員一人ひとりが活躍するためにも、そして仕事を人生の一部として捉えてもらうためにも、会社が社員に寄り添う姿勢が大事だと考えています。だから、予算もどんどん割いて、実際にやってしまう行動力が浸透しているのだと思います。 働きやすさについてもこれまで多くの制度を作ってきましたが、定期的に見直して、社員の生活スタイルに合わなければ終了するものもあります。今後も日々の会話からアイデアや意見を積極的に取り入れつつ、社員に働きやすいと思ってもらえる環境づくりをこれからも続けたいと思っています。 … 「早帰り選手権」をはじめユニークな発想もさることながら、実際に制度をつくり、浸透させていくまでの行動力に驚かされました。残業時間を削減したいという強い思いが根底にあったとは思いますが、ゲーム感覚で主体的に仕事のやり方などを見直す機会をつくったアイグッズが、これからまたどんな働きやすさを実現するのか楽しみです。 取材・文/高梨真紀 画像提供/アイグッズ株式会社