【トヨタ86の行方は?】新型スバルBRZ、欧州導入「予定なし」 米国市場に注力
欧州導入は見送り
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ) translator:Takuya Hayashi(林 汰久也) 【写真】目撃されたBRZのプロトタイプ【現行モデルや86、A110と写真で比較】 (173枚) スバルは、新型スポーツカーBRZを11月18日に発表すると公表したが、今回新たに欧州には導入されないことが明らかになった。 広報担当者はAUTOCAR英国編集部に対し、米国のみのモデルであり、欧州での発売は「予定していない」と語った。日本国内で販売されるかどうかについては確認されていない。 BRZの兄弟車であるトヨタGR86の次期モデルの欧州導入についてもまだ不明だ。 新型BRZは、これまでに10本スポークのアルミホイールと、ヘッドライト周りのティザー画像が公開されている。 今年の初めにはプロトタイプがテスト走行を行っている様子が目撃されており、そのスタイリングを初めて見ることができた。スバルが発売から8年を経た現行モデルの生産終了を発表してから、わずか2週間後のことだった。 ガソリンターボエンジンから255psを発生すると予想され、現行モデルと同様に、構造的にもデザイン的にも、トヨタの次期86(車名はGR86か)と同一のものになるだろう。しかし、86の次期モデルの公開日はまだ確定していない。 プロトタイプの画像を見ると、現行モデルの曲線的なシルエットが新型でも引き継がれることがわかる。また、フロントグリルが大型化され、ヘッドライトとテールライトに新デザインが採用されていることも確認できる。 引き続きコンパクトなホイールベースを維持しているが、現行のスバル製プラットフォームから、トヨタ・カローラ・ハッチバックと同じTNGAを採用し、後輪駆動に対応させるとの報道もある。 そして先日、スバルは新型BRZが後輪駆動であることを明らかにした。
2.4L 4気筒ボクサーを採用か
パワートレインにはスバル製エンジンが使用され、おそらく米国市場向けSUV「アセント」に搭載されている2.4L 4気筒ボクサーが採用されるだろう。 この255psの出力は、現行の自然吸気エンジンの200psから大幅なアップグレードとなり、スバルとトヨタはアルピーヌA110のようなスポーツカーを目指していることが伺える。 また、両モデルともにインテリアを全面的に刷新し、素材の質感や車載システム、操作性などを向上させている。 しかし、目撃されているプロトタイプのサイズや形状からは、グランドツーリング性能を高めるために後席の足元を大幅に拡大するという動きは見られない。 スバルとトヨタは昨年、モデル開発における提携を延長し、86とBRZの後継モデルを開発中であることを発表している。近年、スポーツカーの需要が低迷していることを考えると、高い設計・製造コストを共有することで経済的に車両開発を行うというのは、理に適っていると言える。 両社はまた、スバルの四輪駆動システムとトヨタのパワートレインを搭載した電動SUVを共同で発売することを最終目標に、新たなEVプラットフォーム開発についても協力していく。
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