日本人の半数がかかる「歯周病」とはどんな病気? 症状や原因、治療について教えて
歯周病の予防:日常生活でできる予防法と再発防止策
編集部: 歯周病は自分で予防することはできるのでしょうか? 三瀬先生: 歯周病は自分である程度予防することができますが、100%予防できるわけではありません。歯周病の直接的な原因は細菌(プラーク)なので、毎日のセルフケアでプラークをきちんと取り除くことが予防の基本です。 しかし、これだけでは完全に予防することは難しいので、定期的な歯科医院でのチェックとクリーニングをおすすめします。セルフケアと専門的なケアを組み合わせることで、より効果的に歯周病を予防できます。 編集部: そのほかに、歯周病を予防するうえで気をつけたいことはありますか? 三瀬先生: 生活習慣の変化にも注意が必要です。生活習慣が変わったり、プライベートな環境が変化したりすることで、歯周病の状態に影響が出ることがあります。 患者さん自身では関係ないと思っていることでも、実は専門的に見ると、その生活習慣の変化が歯周病の進行や悪化の要因になっていることも少なくありません。そういった細かな変化を察知する意味でも、歯科定期健診(メンテナンス)は重要な役割を担っています。 編集部: 歯周病を防ぐうえで、歯科定期健診(メンテナンス)はどのぐらいの頻度で通うといいでしょうか? 三瀬先生: 歯周病予防のための定期健診の頻度は、個人の口腔内の状態や生活習慣によって異なります。一般的な目安としては、3~4ヶ月に1回程度です。 ただし、これはあくまで平均的な頻度で、歯周病のリスクが高い方や過去に治療を受けた方は1~3ヶ月に1回程度のペースをおすすめすることもあります。 編集部: 最後に、読者へメッセージをお願いします。 三瀬先生: 歯周病は個人差が大きい病気で、発症や進行には歯磨きの頻度や細菌のほかに、遺伝的な要因や免疫力なども大きく関係しています。 一口に「歯周病」といっても患者さんごとに違いがあるため、信頼できる歯科医のもとで自分に合ったケア法を学び、最適な治療を受けることが大切です。患者さん一人ひとりの反応を長期的に観察し、適切なケアを提供する歯科医院を見つけていただきたいと思います。