子連れで帰省予定ですが、義母が「チャイルドシート」のない車で駅まで迎えに来るようです。「ゆっくり運転するから」とのことですが、子どもを抱っこしていれば大丈夫でしょうか…?
小さな子どもと一緒に帰省する際、チャイルドシートのない車で迎えに来ると言われて戸惑ったことがある人もいるでしょう。小さな子どもにはチャイルドシートが必要だと分かっていても、「近距離をゆっくり運転すれば大丈夫かな?」と思うかもしれませんね。 本記事では、チャイルドシートなしで子どもを車に乗せることの問題点や対策について解説します。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
法律で定められたチャイルドシートの義務
現在日本では、道路交通法により2000年4月1日から、6歳未満の子どもにはチャイルドシートを利用することが義務付けられています。また、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は、6歳を過ぎても身長150センチメートルに達するまでは、チャイルドシートを利用することを推奨しています。 チャイルドシートを着用しなければならないにもかかわらずそれを怠った場合、違反点数が1点加算されます。
チャイルドシートを使わないリスク
チャイルドシート未装着で、子どもが死亡する事故がニュースで報道されることもあり、チャイルドシートの必要性については理解している人も多いでしょう。 それでも中には、「ゆっくり走れば大丈夫」「すぐ近くだから装着しなくてもよい」と油断している人もいるかもしれません。しかし、たとえ速度を落として数分運転するだけであっても、チャイルドシートを使用しないことは危険です。 JAFは、チャイルドシートを使用せず時速40キロメートルで急ブレーキをかけるという検証を行いました。その結果、子どものダミーは前席背もたれに頭部をぶつけ、座席の下に転げ落ちてしまったのです。 このように、たとえスピードを出していなくても、急ブレーキをかけると子どもが前方に投げ出されて首や脊髄をけがしてしまう可能性があります。いくら自分が運転に気をつけていても、車や歩行者など周囲の状況によっては急ブレーキをかける必要が生じるケースもあります。そのようなときのためにも、チャイルドシートは必要なのです。
帰省先でチャイルドシートがないときの対応
帰省先などで、チャイルドシートがない場合もあるかもしれません。そのようなときは、次のような対応を検討しましょう。 ■チャイルドシートをレンタルする チャイルドシートは、多くの地域でレンタル可能です。レンタル会社や借りる期間によって異なりますが、2週間で5000円程度から借りられます。現住所とは違う住所に配送してもらえる場合もあるので、帰省先に送付しておくと便利でしょう。 ■タクシーやバスを活用する タクシーやバスでは、チャイルドシートの使用義務が免除されます。そのため帰省先でチャイルドシートを用意できない場合には、公共交通機関を利用するのも1つの方法です。地域によってはチャイルドシート付きのタクシー会社もあるので、安全性を優先したい人は検討してみるとよいでしょう。 ■持ち運び可能な、折りたたみ式チャイルドシートを購入する 折りたたみ可能なチャイルドシートを購入し、帰省先に持って行くことも1つの選択肢です。商品によって価格は異なりますが、1万5000円ほどで買えるものもあります。折りたためるチャイルドシートは、月齢が小さいうちは使えないので、必ず対象年齢を確認しましょう。
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