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やられる前に叩くはアリなの? 総理も明言した敵基地攻撃能力 「専守防衛」との関係は

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乗りものニュース

安倍総理が敵基地攻撃能力検討に言及 その背景とは

 2020年6月18日(木)、総理官邸で記者会見を開いた安倍総理大臣は、地上配備型のミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備プロセス停止について改めて説明すると同時に、敵のミサイルを発射前に破壊する、いわゆる「敵基地攻撃能力」についても政府内で議論を行うことを明らかにしました。 【写真】旧式化して久しいが…北朝鮮も多数配備「スカッド」ミサイル  そもそも、敵基地攻撃能力の議論はなぜ急に注目を集めはじめたのでしょうか。多くのメディアでは、イージス・アショアの配備計画が撤回された代わりとしてこの議論が登場したと分析していますが、筆者(稲葉義泰:軍事ライター)はそうではないと考えています。注目すべきは、先述した会見での安倍総理の次の発言です。 「たとえば相手の能力がどんどん上がっていくなかにおいて、いままでの議論のなかに閉じ籠もっていていいのかという考え方の下に、自民党の国防部会などから(敵基地攻撃能力の)提案が出されています」  ここでいう「相手の能力の向上」は、おもに北朝鮮を念頭に置いたものだと思われます。実際に北朝鮮は最近、飛翔途中で軌道を変更するいわゆる「プルアップ機動」と呼ばれる、従来のシステムでは迎撃が難しい機動を行う弾道ミサイルの開発を行っています。  これまで、日本のミサイル防衛はイージス艦が搭載する迎撃ミサイル「SM-3」と、そこで撃ち漏らしたミサイルを地上から迎撃する「PAC-3」の2段階で構成されてきました。しかし、もし北朝鮮が日本を射程に収める弾道ミサイルの技術を大幅に向上させてきた場合や、あるいはこれらのシステムでは迎撃が困難な中国の極超音速兵器などの登場を考えると、これらを発射前に破壊するという考えが登場するのは自然な流れといえます。

敵基地攻撃能力は弾道ミサイル防衛とどんな関係に?

 また、敵基地攻撃能力はこれまでの弾道ミサイル防衛とは区別されるものと考えられがちですが、たとえば、敵の航空機やミサイル攻撃に対応するべく現在アメリカ軍が進めている「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」という構想では、敵のミサイルなどを迎撃する「積極防衛」、耐爆バンカーなどによる基地などの抗たん性(敵の攻撃に耐えその機能を維持する能力)を向上させる「消極防衛」と並んで、敵のミサイルなどを発射前に破壊する「攻撃作戦」が重要な要素となっています。  おそらく、日本の敵基地攻撃能力が目指す方向性も、これとほぼ同様のものと考えられます。つまり、敵基地攻撃能力はこれまでの弾道ミサイル防衛を補完する存在になるということです。  具体的には、まずは敵の第1撃を弾道ミサイル防衛で迎撃し、そこで位置が判明した敵の発射装置を破壊することで、第2撃以降に飛来するミサイルの数を減らしていくことにより、弾道ミサイル防衛の負担を軽減させていくことが考えられます。

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