「貯金1,000万円が一瞬で消えた…」60代夫婦、老人ホームめぐり「老後破綻危機」直面のワケ
「1,000万円って結構大金だと思っていたんです。まさか…」
「貯金1,000万円って、結構大金だと思っていたんです。まさか老人ホームに入るだけで一瞬で消えるなんて、思っていなかった。私の考えが甘かったのでしょうか。このまま、自宅で年金暮らししかないのかと思うと辛いです」 ちなみに、年金受給額の平均値はいくらほどなのでしょうか。 厚生労働省年金局発表『令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』より、現在の受給状況を見ていくと、厚生年金保険(第1号)受給者は3,598万人。厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は、老齢年金が14万4,982円です。 平均14万円。生きていくには心もとない金額です。 「子どもには頼りたくない。お金貸して、なんて親として言いたくないです。むしろ孫の教育資金を援助したいぐらいなのに、自分の生活に精一杯で、歯痒い思いです」 Bさん夫婦のように、年金だけでの生活に不安を抱える高齢者は少なくありません。月々の年金収入が生活費をギリギリまかなう程度では、突発的な出費や将来の介護費用に対処する余裕はなく、貯蓄を切り崩さざるを得ない状況が続きます。老人ホームへの入居を望んでも、費用の高さが大きな障壁となり、多くの高齢者が経済的な困難に直面しています。 平均的な年金受給額は月約14万5,000円では、必要最低限の生活費すら十分に賄えません。社会保障制度の充実や、介護施設の費用負担軽減など、持続可能な社会保障制度の構築が急がれる一方で、これから高齢者になる方々は新NISAなどで自ら資産を増やす努力をしておくことが求められます。
THE GOLD ONLINE編集部