まさか同級生が…高校生に増える「校内盗撮」 電子マネーで報酬受け取り、高い依存性
盗撮被害に詳しいレイ法律事務所の河西邦剛弁護士によると、未成年者の高校生でも、犯行が悪質だったり、盗撮を繰り返すといった事情があれば、処罰法違反などの容疑で逮捕される可能性がある。
福井医師は若年層が盗撮に発展しやすい背景について「家庭に問題がある中高生らが鬱屈した思いを発散するために、ネットを通じて盗撮に及んでいるケースが目立つ」と指摘する。
罪の意識の希薄さも一因という。盗撮のような「非接触型犯罪」は、相手が気付かなければ被害を与えていないという感覚に陥りやすいからだ。
福井医師は「相手を傷づけている認識に乏しく、犯行に及ぶハードルが低い」と指摘。その上で「スリル感や被害者への征服感、投稿を通じてネット上で称賛を受けたいという承認欲求も重なり、自己制御不能に陥る。結局、逮捕されるまで盗撮を繰り返し犯行に手を染める依存性の高い犯罪なので、早期発見が重要だ」と訴える。
永守さんも「盗撮は重大な犯罪で、被害者が一生苦しむということを大人が強く認識し、社会全体で子供たちに伝える必要がある」と指摘する。(植木裕香子)