655kgの軽量ボディと、個性的なカプセルシェイプのスタイル|1971年式 日産チェリーX-1 2ドア Vol.1
1971年式 日産チェリーX-1 2ドア Vol.1 1970年9月に発表されたチェリーは、元々はプリンスが日産と合併する以前から開発されていた。当時はFR車が全盛だが、次世代を見据え前輪駆動(FF)方式が採用されていたのだ。 A12型からA14型へ換装されたエンジンや、マッハタイプの3スポークステアリングに交換されたコクピットなど【写真6枚】 チェリーの発売当初は、ボディは2ドアと4ドアのセダンのみのラインナップで、ベーシックなモデルにはA10型エンジンを組み合わせ、そしてホットモデルとしてA12型エンジンを搭載する「X‐1」が用意されていた。 X‐1の走りは衝撃的で、2ドアでは655kgという軽量なボディとSUツインキャブを装着した1200ccのA12型エンジンの組み合わせにより、最高速160km/h、0→400m加速17.3秒という、本格的なスポーツカーをしのぐ高性能ぶりを売りにしていた。また、自慢のFF方式による車内空間も魅力で、車格を超えた広さと豪華装備も人気を後押しした。 さらに、71年には2ドアクーペが発売され、1973年にオーバーフェンダー付きのクーペ1200X‐1Rが登場。日産ワークスによるレースでの活躍もあって、若者から絶大な支持を集めた。 取材車のチェリーは、オーナーが45年かけて製作してきた一台。その詳細については写真とともにご覧いただきたい。 1971年式 日産チェリーX-1 2ドア ●エンジン:A14型改15、76°カム、ビッグバルブ ●吸気系:FCRキャブレター ●排気系:特注タコ足+マフラー ●冷却系:オイルクーラー ●点火系:WAKO赤外線フルトラ+MDI ●シャシー:レストア+補強+軽量化 ●ミッション:クロスミッション ●クラッチ:メタルクラッチ ●デファレンシャル:バン用ファイナル+LSD ●サスペンション:F/自作車高調 R/純正レース用アブソーバー ●ボディ:カーボンボンネット、FRPフロントフェンダー ●インテリア:ダッツンコンペシート、4点式ロールバー、ウルトラ製タコメーター、油温、油圧、燃圧メーター ●ブレーキ:Fパッド/アクレ、Rシュー/プロジェクトμ ●ホイール:TRX専用ホイール(6.0J×14インチ相当) ●タイヤ:ミシュランTRX F/R:190/55HR365 次回「1971年式 日産チェリーX-1 2ドア Vol.2」へ続く
Nosweb 編集部
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