京都ミシュラン・シェフによる新中華そば、鴨だしが主役
兵庫・苦楽園口で人気を博して、京都へと移転した高級中国料理「VELROSIER(以下ベルロオジエ)」が、中華そば専門店「鴨出汁中華そば ROKU」(京都市下京区)を新たに展開。12月にオープンしてから、その贅沢な味わいがグルメの間で口コミで徐々に広がっている。 【写真】追いワンタン 2019年にオープンしたライフスタイル提案型の複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」にある、ミシュラン1つ星店を獲得した「ベルロオジエ」。中国料理という枠にとらわれず食材遣いなど、洗練されたコース料理が人気を誇り、ランチは7000円(税サ別)と記念日などに重宝されている。 そのオーナーシェフである岩崎祐司さんが、念願かなってプロデュースしたのが今回の専門店。中華そばのメニューは「鴨清湯(ちんたん)麺」「鴨白湯(ぱいたん)麺」(各1000円)のみで、一般的なラーメンに欠かせない調味ダレ「かえし」を入れずに、鴨からとっただしで深みのあるコクと上品な風味を表現している。 「鴨の赤身のほうが味わいに厚みが出るんです」と岩崎シェフは、さまざまな種類の鴨を試した結果、鴨だしは京鴨のミンチとローストして香ばしさを加えたガラ、フレンチの鴨料理に使われるバルバリー種のもも肉へとたどり着いたのだそう。隠し味にレモンやドライポルチーニ茸、ドライトマトなどを使用し、ジャンルを問わない食材選びと柔軟な発想もシェフならではだ。 お客からは「ラーメンとひと言ではくくれない。コース料理のひと皿のような感覚になる味」との声もあるそうだが、シェフは「ひとりで楽しみやすいものだと思いますので、気軽にラーメンを食べに来ていただければ」と語る。 営業時間は11時半~20時。場所は「ベルロオジエ」の隣で、阪急・京都河原町駅から徒歩約2分。 取材・文・写真/中河桃子