「自分は感染しない」40~50代で半数も…コロナ重症者が急増のミドル世代で危機感薄く
東京都などに4度目の緊急事態宣言が出て、12日で1か月が経過しました。新型コロナウイルスの感染は、収まるどころか急激な拡大のまっただ中にあります。そんな中、いま40代・50代の動向が大きなカギを握っています。 【動画で見る】「自分は感染しない」ミドル世代で約半数も
移り変わる「重症化する年代」
まず、最新の新型コロナウイルス感染状況をお伝えします。 11日、東京都では新たに4200人の感染が確認されました。水曜日としては過去最多となり、深刻な感染拡大が続いています。 また、新たに30代と70代、2人の死亡も確認されました。このうち30代の男性は、37度台前半の微熱があり、軽症と診断され、自宅療養をしていました。しかし、今月6日、男性と連絡が取れなくなった家族が自宅を訪ねたところ、死亡していたということです。 保健所は、健康状態を毎日確認していて、男性は死亡する前日に不眠を訴えていたということです。また、この男性は、「基礎疾患」もなく、「ワクチン接種歴」もなかったということです。 現在、都内の自宅療養者は1万9396人に上り、1か月前と比べ、およそ「12倍」に急増していています。東京都は、医師による往診など、フォロー体制の強化を進めています。 また、東京都では重症者も急増しており、11日は197人と、前日に続いて過去最多を更新しました。この重症者の年代ですが、第3波のピークだった今年1月20日と比べると、かなり変化しています。 1月20日時点では、重症者のほとんどが高齢者で、40代・50代は15%でした。それが、11日は、40代・50代が占める割合はおよそ「60%」になっていました。若い年代も重症化するようになってきています。
夜の繁華街にレジャー目的で…中年層が多い
12日、東京都で開かれた感染状況を分析する会議では、専門家が強い危機感を示しました。 国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師 「かつてないほどの速度で感染拡大が進み、新規陽性者数が急増しております。制御不能な状況であります」 東京都医師会・猪口正孝副会長 「40代・50代を中心に、重症患者が急激に増加しており、救急医療や予定手術等の通常医療も含めて、医療提供体制が深刻な機能不全に陥っています」 特に、40代・50代の重症患者が急激に増えているということです。 11日に開かれた厚生労働省の専門家会議では、次のようなデータも示されました。都内の繁華街に、通勤通学を除いてレジャー目的で出歩いている人を、年代別の割合でみたグラフです。 午後8時から10時の時間帯をみてみると、40歳から64歳の中年層の方が、若者よりも多く出歩いていることがわかります。さらに遅い時間帯の午後10時から午前0時をみてみると、若者が増えてくるとはいえ、中年層が多いことがわかります。 直近でみても、若い世代より、中年層の割合がぐっと増えています。人流の増加というと、若い世代の方が多く出歩いているようなイメージが強いですが、そうではないようです。