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あまりの強さに異例のあきらめムード…脇本雄太逃げ切り4度目G1優勝 高松宮記念杯23年ぶり完全優勝「最後踏み直せた」

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中日スポーツ

 和歌山競輪の「第71回高松宮記念杯」(G1)は最終日の21日、決勝戦が行われ、脇本雄太(31)=福井=が逃げ切って4度目のG1優勝。G1完全Vは昨年の日本選手権以来2度目で、同大会では97年の吉岡稔真(引退)以来23年ぶりの完全優勝となった。2着は後方から追い上げた松浦悠士に乗ってゴール前で伸びた和田健太郎。3着はその松浦だった。  リプレーを見ているかのようだった。2日目の白虎賞、準決勝同様に脇本は後ろ攻めからの打鐘前カマシ。3角過ぎに出切ってしまうと、あとは逃げ切るための脚力を計算しながらゴールまで駆け抜けるだけだった。  「後ろ攻めなら同じことをするだけ。これまでも強いレースができていますから。バックの向かい風がきつかったが、最後は踏み直せた。すごいメンバーの中での優勝は光栄です」  レース後はあまりの強さにあきらめムードが漂った。G1決勝後の検車場の雰囲気としては異例。ナショナルチームが不在の間、競輪界を支えてきた松浦でさえ「すごい踏み直しでした。余力があったのでしょう」と潔く力負けを認めるしかなかった。1周半なら誰が相手でもたたいて逃げ切れるスピードと持久力。文字通り死角はない。  ただ、今回に限っては気持ちの面で不安を抱えていた。3月の世界選手権でケイリン銀メダルを獲得しながら、自転車人生で最大の目標だった東京五輪は1年順延。「戸惑い、悔しさ…。来年に向けて切り替えてやるしかない」と決意したものの、昨年末のグランプリ以来の競輪を戦うための精神面は万全とは言い難かった。前検日の「気持ちの整理が本当についたかどうか。本番を走ってみないと分からない」は本音。勝利へのモチベーションだけが心配された。  しかし、ふたを開けてみれば2度目のG1完全優勝。五輪で金メダルを目指す男を支えたのは、やはり鍛え上げた自分の脚だった。「今年初めての競輪だから緊張したけど、自分を信じてよかった。目の前のレースをしっかり走ってアピールしていきたい。8月のオールスター(名古屋)までは競輪を走ることが決まっています」。これからも五輪への熱い思いを胸にしまいながら、競輪で勝ち続けるのみだ。

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