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プロレスが立証した”カミングアウト”後の熱狂…リアリティー番組はなぜ倣わなかったか?

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オリコン

  “リアリティーショー”という言葉でくくられた番組は常に時代を席捲して人気を博してきたが、その立ち位置は非常に“曖昧”だ。どこまでが“リアル”で、どこまでが“虚構“なのか──。今回は皮肉にも、プロレスという“リアル”と“虚構”がまじった世界を生き抜いた木村花さんが死を選択した。そしてTwitterでは木村花さんの母・木村響子さんが「どうか 花のことで ご自分を責めないでください他の誰かを 責めないでください なにかを 恨まないでください ヘイトのスパイラルを 止めてください」と発信。これ以上、同様の事態を起こさないために必要な“エンタメへの認識”とは? リアリティーショーと、プロレスのカミングアウトの系譜をたどりながら、今一度考えてみたい。 【写真】社長に“強烈ビンタ”がさく裂…木村花さんが見せた女子プロレスラーとしてのふるまい ■木村さんの番組での立ち居振る舞いはプロレスラーの本懐だった  プロレスラーは一般的にベビーフェイス(正義)とヒール(悪役)に分類される。木村花さんはヒール役だ。ヒールレスラーの場合、たとえ試合に来てくれた自分のファンであってもそれを笑顔で迎え入れるのではなく「うるせぇ!!」など暴言を吐く。ヒール役を担う上でとにかく言葉を選ばず、ネガティブな感情をもむき出しにする。暴言と取れる言葉でも、本音で言うからこそ、ファン(客)の心に響くし、その姿に感動さえする。”ショー”として過酷な役割を担っていることになる。  そもそもプロレスは“虚構”が入り混じった世界だ。ファンは虚構を虚構だと理解した上で、これを消費している。  『テラスハウス』で木村さんは、ヒール役らしい“素行”で番組を盛り上げた。自身のプロレス衣装を同居の男性に勝手に洗濯され、傷んでしまったことに激怒し、繰り返し謝罪する男性の頭をはたくように帽子を掴み、投げ落とした。“プロフェッショナル”レスラーとしての本懐をしっかりと見せたと言える。つまり、“視聴者をドキドキさせたい”といった番組の“演出”を、ヒールの“プロ”が担っていたことになる。

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