いきなりの古巣対決、群馬クレインサンダーズの藤井祐眞が強調した感謝と決意「とどろきではブーイングされるくらいの活躍を」
「コントロールはまだまだ成長できる部分だと思います」
群馬で新たなスタートを切った藤井だが、「川崎での10年間があるからこそ今の自分がある。本当に感謝しています」と強調するように、これからも川崎での経験はかけがえのないものとして彼の根幹にあり続ける。 群馬でやるべき仕事については「変わる、変わらないで言ったら変わらないです」。「10年間川崎でやってきた自分の良さ、プレーを見て誘ってもらっています。強みを生かしていきたいです」と、持ち前のエナジー満点のプレーでチームをけん引していく。 そしてさらなる進化を目指し、司令塔としての役割に磨きをかけたいと話した。「チームにはトレイ(ジョーンズ)、(細川)一輝、故障から復帰する辻(直人)さんなど得点を取れる選手がたくさんいます。(川崎では)ニック(ファジーカス)とのツーメンゲームで崩すところから始まり、苦しい時でもそこから打開してやろうという自信がありました。でも群馬では誰かが勢いに乗った時、相手の弱いところを突く時はしっかりとコントロールすることがより大切になります。この部分はまだまだ勉強中で、成長できる部分だと思います」 天皇杯3次ラウンド進出を決め、今の藤井がフォーカスしているのは広島ドラゴンフライズとの開幕戦となる。その後も目の前の試合に集中していくことに変わりはないが、今から1ヵ月後の10月25日、26日は早くもリーグ戦で川崎と再戦。慣れ親しんだ川崎ホームのとどろきアリーナが舞台だ。 「川崎はサッシャ・キリヤ・ジョーンズ選手が出ていなかったですし、僕らも辻さんが出ていない。今日はお互いがベストメンバーでない状況だったので、次は同じ展開にはならないと思います。ただ、川崎がこういうバスケをしてくるんだということは頭に入りました」 こう語る藤井は、次のように恩返しへの意気込みを語る。「次は川崎のホームで雰囲気はまた違ってきます。ブーイングをされるくらいの活躍をしたいと思います」 移籍が日常茶飯事のプロスポーツ界では、確かなチーム愛がなければ10年間も1つのチームでプレーすることはできない。その気持ちを藤井が、コート上でどんなプレーで表現するのか。彼の古巣凱旋試合には多くの人が注目している。
鈴木栄一