第93回選抜高校野球 “受け継いだ音”で活躍して 市和歌山・吹奏楽部、よみがえる録音 /和歌山
<センバツ2021> 市和歌山が県岐阜商にサヨナラ勝ちして2回戦進出を決めたセンバツ大会。スタンドから響く応援曲は録音したもので、ブラスバンドの生演奏は新型コロナウイルスの感染防止のため禁止されている。市和歌山のブラスバンド部の生徒たちは直接応援できないことをもどかしく思いながらも、同部の音源で生徒たちが活躍してくれることを期待している。 吹奏楽部は例年、野球部の試合に応援に駆けつけているが、2020年は新型コロナの影響で一度も球場で演奏できなかった。センバツこそはと部員たちは練習に励んでいたが、生演奏は中止となった。 録音した音源を使用することが急きょ通達され、時間がなかったため、同部が数年前に録音した応援曲を提出。現在の部員による演奏は流れないが、兵庫ひかり副部長(3年)は「実際に演奏していなくても吹奏楽部が受け継いできた音が流れるので、選手が活躍してくれたらうれしい」と話す。クラスに野球部の同級生が6人いるという大野瑞帆さん(2年)は「絶対に勝ってほしい」と期待している。【橋本陵汰】