自動運転自動車「発車」はいつ? 開発状況と実用化への課題
課題は技術ではなく制度にあり?
自動運転技術は、各メーカーともに、あくまでドライバーの補助・支援としてのもの転だとしています。渋滞や狭い位置での駐車などストレスのかかるシーンでの負荷軽減がされれば、運転を楽しみたい時にはハンドルを握り、疲れたり面倒な時には自動運転に任せるというクルマ生活が送れるようになる将来像を提案しているわけです。 では、自動化によってどんなことが起きるでしょうか。メリットは運転のストレスが軽減されることです。高速道路等での合流、追い越し、狭い道でのすれ違い、交差点、駐車の運転は運転手にストレスがかかる5大シーンといわれています。このストレスのかかる場面を自動運転に任せることで、疲れや単純ミスによる事故を相当数減らすことができるでしょう。さらにそれぞれの自動車が走行中に連携しあうことができれば、無駄な走行も減り、渋滞の緩和やCO2削減にもなります。 ただし、自動運転には法的な整備も必要です。もし自動運転中に事故が起きたら、責任は運転手なのか自動車メーカーなのかという点があるのです。制度についての議論はこれからでしょうが、事故の責任の所在がクリアされないことには、実用化は難しいでしょう。 (ライター・島田健弘)