サービス付き高齢者住宅で8000万円余り横領か 元所長らが認知症の70代男性の通帳など管理、無断で預金引き出す「遊興費に使った」 損害賠償を求めて施設の運営会社と取締役を提訴
長野県飯山市のサービス付き高齢者住宅に入居していた70代男性が元所長などに8000万円余りを横領されたとして、損害賠償を求めて施設の運営会社と取締役を提訴したことがわかりました。元所長は、横領についておおむね認めているということです。 提訴したのは、飯山市のサービス付き高齢者住宅「いいやまの郷」に入居していた70代男性です。 入居していた2017年から2021年までの間、当時の所長とその親族が、男性の預金通帳などを無断で使用し、合わせて8000万円余りを無断で引き出したとして、運営会社の「飯山の郷」と取締役3人に損害賠償を求めています。 男性は認知症を患っていて、預金通帳やキャッシュカードなどは、施設が管理していました。 退去後に成年後見人に選ばれた弁護士が、無断で引き出されていたことに気付いたということです。 元所長は2023年10月に退職していて、弁護士が確認したところ「遊興費に使った」などと説明し、横領についおおむね認めたということです。 弁護士は、「運営会社は元所長の使用者として損害賠償の責任を負っている」と主張しています。 一方、被告の会社側は請求の棄却を求めて争う方針です。運営会社の代表は「対応は弁護士に任せているのでコメントできない」としています。 第一回の口頭弁論は、12月19日に長野地裁で開かれます。
長野放送