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JFEHD副社長、製鉄所設備の統廃合伴うなら再編も-効率性が焦点

配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): JFEホールディングス(HD)の寺畑雅史副社長は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で事業環境の厳しさが一層増している国内鉄鋼業界について、製鉄所設備の統廃合が進むなら再編を行う「意味がある」と述べ、他社との統合の可能性を排除しない考えを示した。

寺畑副社長は4日、ブルームバーグとのインタビューで、他社との統合協議など「具体的な話はない」と前置きした上で「メリットがあれば検討する」との考えを示した。「統合しても同じ拠点を持つだけでは意味がない。統合後に何をやるべきか、きちんとした絵が描けるか」が重要だと指摘。再編に踏み切る場合は、設備統廃合などを進め効率性を高められるかが焦点になると強調した。

新型コロナの影響で国内外の自動車工場の操業が一時停止するなど鉄鋼需要は急速に落ち込んだ。JFEHD傘下のJFEスチールや日本製鉄では製鉄所の主要設備である高炉を4月から順次休止するなど生産調整を迫られている。

コロナ以前から国内鉄鋼業界は、世界市場の過半を占める中国勢との競争や、国内設備の老朽化、人口減少に伴う需要縮小など多くの課題に直面していた。そのため、単独での合理化策にとどまらず、業界再編に動くという見方も出ている。

SMBC日興証券の山口敦シニアアナリストは、5月18日付のリポートで、新型コロナによる不況を契機に鉄鋼メーカーが設備集約などの構造改革や業界再編を加速し、「ピンチをチャンスに切り替えられるかどうかに注目したい」と述べている。

JFEHDは2002年、川崎製鉄とNKKが経営統合して誕生した。12年には新日本製鉄と住友金属工業が合併し、新日鉄住金(19年4月に日本製鉄に社名変更)が発足。高炉一貫製鉄所を持つ大手鉄鋼メーカーはJFEHD発足前の6社から、現在では日鉄、JFEスチール、神戸製鋼所の3社に集約された。

国内では合従連衡が進んだため、さらなる再編は独占禁止法上の問題などを考慮すると限られる。立花証券の入沢健アナリストは、再編のシナリオとして「神戸製鋼が製鉄事業の撤退を判断し、事業を切り離して2社のいずれかに売却する可能性はある」と分析する。

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