滅多に病気にかからないので「国民健康保険」をやめて全額「自己負担」で過ごそうと思います。1年くらいなら問題ないですよね?
ここ数年間まったく病気にかかっておらず医療費が発生していない場合、保険料がもったいないと考えて「1年くらいなら、国民健康保険に入らなくても大丈夫だろう」と思う人もいるかもしれません。ただ、国民健康保険をやめて全額自己負担で過ごす場合に気になるのは、リスクはないのか、ということです。 本記事では、国民健康保険の加入義務や未加入によるリスクなどを紹介します。国民保険に加入すると保険料を支払わなくてはいけませんが、その分さまざまな恩恵を受けられることを知っておきましょう。
国民健康保険に加入しないとどうなる?
国民健康保険は、病気やけがに備える公的な医療保障制度で、日本に住む国民すべてに加入が義務付けられています。 国民健康保険は、私たちが予期せぬけがや病気で医療が必要になったときに高額な医療費を負担せずに済むよう、国民全体でリスクを分担する仕組みです。もし、国民健康保険に加入せずに過ごすと、医療費を全額自己負担しなければならず、治療にかかる費用が大きな経済的負担となる可能性があるでしょう。 ■国民健康保険への加入は義務 国民健康保険は、原則として、会社員や公務員として社会保険や共済組合に加入していない人を対象とした医療保険です。具体的には、フリーランスや自営業、会社を退職して無職の状態にある人などが加入します。国民健康保険は、市町村が保険者として運営し、自己負担で保険料を支払うことで医療保障が受けられる制度です。 また、退職後に社会保険から国民健康保険へ切り替えを行わなかった場合でも、国民健康保険料は2年の時効があるため、未加入のままでいると過去2年分までさかのぼって保険料を請求されることもあります。未払い保険料の徴収は自治体ごとに異なり、中には加入していない期間があると罰金が科される場合もあるため注意が必要です。
国民健康保険未加入によるデメリット
国民健康保険に未加入でいると、医療費は全額自己負担となり、通常の3割負担に比べて負担が大幅に増える可能性があります。「めったに病気にかからない」と考えていても、突発的なけがや病気は予測が難しいため、リスクが高いといえるでしょう。 国民健康保険に加入していると、通常の治療費のうち70%は保険がカバーしてくれますが、未加入だとこの保障がなく、医療費は全額負担となるため、入院や手術などが必要なケースでは数十万~数百万円が請求される可能性があります。 交通事故などによる緊急手術や入院などの場合、自己負担額が大変高額になる可能性があるため、万一に備えることが大切です。