老後資金のために、みんながひと月に確保している金額はどのくらい?
昨年、いわゆる「老後2000万円問題」が話題になって1年以上が経ちます。それをきっかけに、夫婦で将来のお金について話をするようになった方もいると思いますが、世間一般ではどのくらいの金額を老後資金として準備しているのか、気になりますよね。 この記事の図表を見る 独立系投信投資顧問会社のスパークス・アセット・マネジメントはこの10月、全国の20歳以上の既婚(配偶者がいる)男女1,000人を対象に「夫婦のマネー事情と夫婦円満投資に関する調査2020」を実施。その中の「夫婦の老後資金」に関する調査結果について紹介します。
夫婦の老後資金を毎月確保している人は?
まず、全回答者を対象に「夫婦の老後資金を毎月確保できているか」と質問したところ、確保できていると答えた人の割合は 74.1%。20代~60代までの世代において、10人中7人が老後資金の準備を行っていることになります(図表1参照)。 昨年の調査結果と比較すると、50代を除く全世代で「確保できている」人の割合が上昇しており、40代においては昨年から7%も上昇しています。
ひと月に確保している金額は?
次に、毎月老後資金を確保できていると回答した人(741人)に、実際に毎月いくら確保しているのかを尋ねたところ、「5万円~10万円未満」と答えた人が38.3%と最も多く、次いで「1万円~3万円未満」が25.6%でした(図表2参照)。 ひと月に確保している金額の平均は4万4,862円で、2019年の3万8,434円から6,428円増加。世代別で最も増加額が大きいのは定年退職を控えた50代で、4万334円から4万9,731円と9,397円も増えています。 その他の世代もすべて昨年よりも増加しているなど、長引くコロナの影響で将来への不安が増した今年は、備えを強化した方が多かったようです。
老後の生活資金のために資産運用を検討している人は?
また、「今後、老後の生活資金のために金融投資をしたいと思うか」を全回答者に聞いたところ、「そう思う」と答えた人は36.7%、「そう思わない」と答えた人は 63.3%という結果になりました。 男女別では、どの年代においても女性より男性の方が高い傾向で、30代男性では57%と最も高くなりました。男性と比べると、女性は資産運用に消極的なようです。 ちなみに、金融投資をしたいと思っている367人がどんな金融資産に投資したいと思っているかを聞いたところ、日本株式が59.7%で最も高く、次いで投資信託(「REIT」以外)の40.9%、外国株式の24.0%となりました(図表4参照)。