Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

オンライン議会じわり コロナ禍、条例改正し模索

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
西日本新聞

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、地方議会でオンラインを活用する動きが徐々に広がっている。九州では、熊本県議会が条例を改正し、オンラインでの委員会出席を可能とした。同様の検討を始めた市町村議会もある。コロナ禍で活動を自粛した地方議会も多く、非常時の議会のあり方を模索している。 【動画】「涙が出た」話題になったコロナ終息願う動画  「議員に感染者が出れば、接触議員の自宅待機も十分考えられる。審議や採決ができなければ予算案を通せない」。熊本県議会の池田和貴議長はオンライン議会の必要性をこう語る。  4月以降、検討を重ね、6月定例会で委員会条例を改正。オンラインで離れた場所から委員会審議に参加できる環境を整えた。子育てや介護などの事情でも認めるのか、会議が不成立になる可能性がある場合に限定するのか-など、9月定例会中に細部を詰めるという。  9月定例会に委員会条例の改正案を提出予定の同県大津町議会は、コロナ対策だけでなく、子育てや介護などのやむを得ない事情がある場合にもオンライン出席を認める方向だ。桐原則雄議長は「危機管理と合わせ、議会の担い手不足解消や多様な人材確保にもつながっていくのではないか」と期待する。  総務省は4月、オンラインでの議会審議について、委員会は条例や規則改正で可能との見解を各都道府県などに通知。地方自治法における本会議への「出席」は「現に議場にいることと解されている」として、本会議では認められないとした。全国都道府県議会議長会は本会議でも可能とするよう求めている。  改革に取り組む議会の一方、西日本新聞が九州の7県議会と233市町村議会に実施したアンケート(8月下旬~9月上旬、回答率100%)によると、オンライン議会の導入を「検討している」と答えたのは28議会にとどまる。議会で顔を合わせることを重視する傾向も強く、福岡県のベテラン県議は「簡単に答えが出る話ならウェブでもいいが、表情を見ながらの方が突っ込んだ議論ができる」。通信環境の不十分さや通信トラブル時の対応、採決の確認方法などの課題を指摘する声も聞かれる。  審議以外でオンラインを活用する動きもみられる。  大分県議会は5月下旬、二つの常任委員会が県のウェブ会議システムを使った現地調査を実施。委員会室と県の出先機関をオンラインで結び、意見交換した。福岡県八女市議会は6月、全議員に配布しているタブレット端末を使ってオンライン会議を試行。取り組みを重ねてオンライン議会の導入を検討する方針だ。  10月にテレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使ったオンライン議会報告会を予定するのは佐賀県鳥栖市議会。20人程度の会場参加も受け付けるが、パソコンなどで誰でも参加できるようにし、「密」を避けながら市民と対話する。西依義規市議は「非常時に議会活動をどう維持していくのか。知恵を絞りたい」と話す。 (豊福幸子)

【関連記事】