<WBC速報>侍Jが山田の2発でキューバとの激闘を制し決勝R進出王手
WBCの2次ラウンドプールE、日本対キューバ戦が14日、東京ドームで行われ、日本は3度リードされても追いつく執念の戦いでキューバを8-5で下して1次ラウンドから5連勝、決勝ラウンド進出に王手をかけた。不振だった山田(ヤクルト)が2本塁打でチームを牽引した。日本は、明日のイスラエル戦で勝利すれば文句なしに決勝ラウンド進出が決まるが、日本戦の前に行われるオランダ対キューバでオランダが負ければ、その時点でイスラエル戦を待たずして日本の決勝ラウンド進出が決定する。 また壮絶な試合になった。スタートは侍ジャパンペース。1番・DHに戻った山田(ヤクルト)が高く舞い上がる先頭打者アーチ。ここまで打率1割台と低迷していたトリプルスリーに待望の大会1号が出た。 「最近自分のスイングができていませんでしたが、この打席では自分のスイングができました。一番打者として一番いい結果が出たと思います」 先発は菅野(巨人)。「80球でできるだけ長いイニング」。それが小久保監督が掲げた勝利へのノルマだった。しかし、キューバ打線も黙ってはいない。二回、デスパイネが坂本の左を襲う内野安打で出塁すると、グラシアルがレフトスタンドの最前列にライナーで持っていく逆転2ラン。 日本も執念を見せ、三回、山田のレフト線二塁打を足がかりに二死三塁から筒香(横浜DeNA)の中前タイムリーで同点にしたが、菅野は我慢の投球ができない。 「いいボールと悪いボールの差がはっきりしてしまいました。苦しい展開になることはわかっていましたが、ランナーを出したときに粘ることができませんでした」 4回、3本のヒットで二死満塁のピンチを迎え、9番打者のメサに初球の甘いカーブをレフト前に運ばれて2点を勝ち越された。 2点を追いかける日本は5回に青木(アストロズ)が声をかけベンチ前で長い円陣を組んだ。 小林(巨人)が左前打で出て山田が四球でつなぐ。菊池(広島)がバントで送り一死二、三塁とし青木の二ゴロで、まず1点。二死三塁と続く同点機に筒香が、この日3本目となるヒットをセンター前へ。 試合は凄まじいシーソーゲームに。6回、日本の3番手、増井(日ハム)が二死三塁からアラルコンに勝ち越しの左前タイムリーを許すが、その裏一死から日本は同点に追いつく。松田(ソフトバンク)が振り逃げで出塁すると、秋山(西武)が、四球でつなぎ、一死一、二塁で、3番手のアエラから、小林が三遊間を破るタイムリー。三塁の大西コーチがよく回して松田が同点ホームを踏んだ。 5-5で迎えた8回一死から松田はショート左へのゴロ。その送球が低かったため一塁手がグラブにあてて落球。秋山が左前打で続き、一、三塁の絶好の勝ち越し機をつかみ、小林に代えて代打・内川(ソフトバンク)。くらいついてライトへ犠飛には十分なフライ。ファウルだったが、キューバはこれを捕球してバックホームを試みたが、余裕で勝ち越しの犠飛となった。さらに続く山田が、この日2本目となる2ランで勝負を決めた。3点のリードを9回は、ストッパー牧田(西武)が守り、オランダ戦に続く激闘を制した。