梅不作で今年は生姜酒、「神在みくじ」お神酒 万九千神社 島根県出雲市 参拝者「特別感ある」と好評 26日は神々の出立をライブ配信
出雲市斐川町の万九千神社の神在祭特別祈願「神在みくじ」で参拝者に手渡すお神酒が、今年は地元産ショウガを使った生姜酒になった。例年、神事にちなんで配っていた梅酒の原料になる梅が不作で用意できなかったのが理由。参拝者からは特別感を感じられると好評だという。 【動画】出雲から神々旅立ちへ 万九千神社で神等去出神事 2023年12月
万九千神社は、旧暦10月の「神在月」に出雲に集った神々が縁結びや農事などを話し合う神議(かみはかり)を締めくくる場所とされる。神等去出(からさで)神事では宮司が扉を梅の小枝で「お立ち」と唱えながらたたく所作をして、神々の出立を伝える。 この神事にちなみ、2017年から始まった神在みくじでは出雲市産の梅を使った梅酒を参拝者に渡していた。ところが今年は全国的に梅が不作。醸造元の酒持田本店(出雲市平田町)では原料の梅が手に入らず、神社周辺で栽培されているショウガを使った酒に切り替えた。 参拝客は、神々からの答えを神職が記した神在みくじととともに、お神酒として受け取る。友人と参拝した東京都江東区の看護師(57)は「これはこれで特別感があってうれしい。みんなが穏やかに過ごせるよう祈りながら味わいたい」と笑みを浮かべた。 錦田剛志宮司(55)は「地元産の生姜を使っているので神様の恵みを味わってほしい」と話した。
神等去出祭は26日にあり、出雲観光協会が祭事をライブ配信する。