先発投手に大切な「体内時計」とは【タカ番記者の好球筆打】
◆ソフトバンク3-7ロッテ(5日・ヤフオクドーム) ついに負けた。と言うと大げさか。開幕してちょうど一週間。工藤ホークスが今季初黒星を喫した。先発千賀が9回、129球の熱投を見せただけに勝ちたかっただろうが、野球の神様はほほ笑まなかった。 決着は延長10回に中継ぎ陣が打ち込まれての敗戦だった。厳しい場面での登板となった新人奥村には酷な結果となったが、大量失点を喫したことにより、開幕から6戦で5試合に登板していた守護神森や、早くも勝ちパターンの一員となりつつある新人甲斐野を休ませられた。これはチームにとってプラス材料だ。 さて、その流れをつくり出したのは言わずもがな、先発千賀だ。7回を終えて104球。試合は追い上げられての3-3という内容だったから、これまでの工藤監督の采配からいくと継投に移るものと思っていた。 しかし、8回も、そして9回も千賀がマウンドに上がった。しかも、最終9回の投球なんてアウトを奪うたびに気迫を前面に押し出していた。こういう姿を見せられると、野手陣も何とか援護してやりたいと思うものだ。結果的に今季初勝利はつかみ損ねたが、この粘りと気迫が必ず次の登板に生きる。そう信じたい。 いや、9回まで投げたことが生きるのは次回だけではないだろう。長い目で見ると、2年ぶりの規定投球回を目指す右腕にとって非常に価値ある投球だったと言えるのかもしれない。前カードのオリックス3連戦中、高村投手コーチが興味深いことを言っていた。
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西日本スポーツ