【巨人】石川柊太獲り失敗 FA連敗でもチーム関係者は〝引き締め〟効果を強調
ロッテがソフトバンクからFA宣言していた石川柊太投手(32)の獲得を11日に発表。争奪戦に加わっていた今オフの巨人にとっては、阪神からFA宣言した大山の獲得失敗に続いて「連敗」を喫する格好となった。 投手陣の大黒柱・菅野がメジャー移籍のため今季限りで退団することが濃厚。その穴を埋めるべく、十分な実績を持つ石川の獲得競争に参戦した。残留を求めたソフトバンクを含む5球団が水面下で火花を散らした結果、最終的に「巨人・石川」の誕生は幻に終わった。 阿部監督もペナントレース終了後に「チームの課題は明確に出た。そこは補強だったり新戦力でチーム編成していければ」と強く訴えていただけに大きな誤算といえる。しかし、球団内からは意外な声も聞こえてきた。 あるチーム関係者は「課題の穴埋めは必要だけれども、そもそもこのチームで優勝を達成している。決してダメダメなメンバーというわけではないんだし、FA戦線で補強に失敗したとしても『この世の終わり』みたいに悲観するべきではない」とズバリ。さらに「どちらかと言えば、FA市場に本気で介入することで現有戦力に『このままで満足するなよ』という競争意欲を高める意味合いだってある。チームに刺激を与えられたなら大きな意味を持ちますよ」と隠された目的も打ち明けた。 4年ぶりにペナント奪回は果たしたが、CSファイナルで敗退。2012年以来の日本一は来季に持ち越しとなった。補強戦略に狂いが生じたことは確かだが、〝優勝してあぐらをかくな〟とのメッセージとなったようだ。
熊沢航平