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学習者同士が協力しながら学び合う学習手法「ピア・ラーニング」とは

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日本の人事部

「ピア・ラーニング」とは、学習者同士が互いに協力しながら学び合う学習手法のことをいいます。「ピア(peer)」とは仲間のこと。教師が講義をして、学習者が聞くという旧来型の一方向的なコミュニケーションではなく、学習者同士が協働して同じプロジェクトを遂行することで、学習者が主体的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」につながると考えられています。小中学校などの教育機関だけでなく、社会人教育や社内での研修などにも取り入れられており、学びのあり方の一つとして今後も増えていくことが予想されます。

先生が答えを教える「学び」から学習者同士がプロセスを共有する「学び」へ

例えば生徒が作文を書くと、教師が読んで評価し、赤ペンでコメントを書くのが一般的です。しかし、ピア・ラーニングでは、教師が一方的に評価をすることはありません。生徒同士でお互いの作文を読み、興味深かった点やわかりづらかった点などをコメントし合います。従来は教師による一つの「正解」を提示するだけでしたが、ピア・ラーニングでは、個々人のフィードバックを通して多面的な視点を醸成することができます。 最近では、SNSやビデオ会議システムを学びのツールとして活用する動きもあります。特定の資料を見ながら、学習者同士がインターネットを介して対話をしながら学び合う場です。こうした学習は「ソーシャル・ラーニング」と呼ばれ、ピア・ラーニングの一種です。 企業の人材育成におけるピア・ラーニングは、「フォーマル・ラーニング」と「インフォーマル・ラーニング」に分かれます。前者は新入社員研修や管理職研修など、企業が従業員に期待するスキルを身に付けるためのもの。後者は従業員が主体となって学ぶ、企業主導ではない学習形態です。例えば、エンジニアが自分の書いたソースコードを開示し、バグの指摘や修正を他の人物と行い、開発物の品質と自身のスキルを高めていくという行為もピア・ラーニングと呼ぶことができるでしょう。 ピア・ラーニングが注目される背景には、アクティブ・ラーニングの重要性が高まってきたことがあります。教師主導の教育ではなく、学習の過程を共有することは、主体的な学びの実現にもつながります。学びには「7・2・1の法則」があり、70%は経験から、20%は助言やフィードバックなどの相互作用から、10%は講座や研修などのトレーニングから、人は学ぶと言われています。プロセスを共有し、考えを言語化して、対話をすることで、学びを加速させることができるのです。

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