MADE IN FRANCEの羽毛にこだわった「PYRENEX(ピレネックス)」のダウンジャケット
フランスを代表するダウンウエアブランド「PYRENEX(ピレネックス)」。160年以上続く、羽毛メーカーとしてのルーツを持ち、MADE IN FRANCEの羽毛にこだわり続けたダウンジャケットを展開している。 今回は株式会社グリフィンインターナショナルの向井 功夫さんに、PYRENEXのルーツやアイテム、さらにはこだわりの羽毛についてもお話を伺った。
「PYRENEXのルーツからお話しさせていただくと、南西フランスのピレネー山脈の麓の街、Saint-Sever(サン・セヴェ)で、羽毛を加工する会社として1859年に『ABEL CRABOS & FILS(アベル・クラボス アンド フィルズ)』を創業しました。 創業者は社名と同じアベル・クラボスという人物で、その後5代にわたりクラボス家が受け継いで経営をし、現在はPYRENEX社として展開しています」
冒険家ルイス・オードベール氏との出会い
PYRENEXのルーツがわかったところで、ダウンウエア作りをはじめたお話も伺っていこう。そこには一人の冒険家の存在があったという。
「羽毛生産の事業の他に、羽毛布団などの寝具も作っていたのですが、1960年代以降になるとダウンジャケットやシュラフのようなアウトドア製品も手がけるようになります。 そのアイテムが登山家やアウトドアフリークの間で評判となり、それをきっかけにアウトドアシーンや、スキーをはじめとするウィンタースポーツで使用できるアパレル製品の生産にも注力していき、テクニカルアドバイザーとして、冒険家のルイス・オードベール氏を選任します。 彼はヨーロッパの山々を登破し、数々の登攀ルートを切り開いてきた、フランスはもちろんヨーロッパにおいてもレジェンド的な存在です。こうしてPYRENEXは機能的なダウンジャケットを多く作り出していきました」
「そして1970年代~1980年代になると、それまでアウトドアやウィンタースポーツをする際に使われていたダウンジャケットが、カジュアルウエアとして街でも着られるようになっていきます。PYRENEXも新たな製品を作り続けますが、独自のノウハウで得た高いクオリティは厳重に守り続け、フランスを代表するダウンウエアブランドとしてフィールドを広げていきました」
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