【オーストラリア】〔政治スポットライト〕日豪2プラス2、5日に豪で開催へ
木原稔防衛相は8月30日、日本とオーストラリアの外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を9月5日にオーストラリアで開催すると発表した。自衛隊とオーストラリア軍の共同訓練など、防衛協力のさらなる強化を目指す。 日豪2プラス2は2022年12月に東京で開催されて以来、約2年ぶりとなる。日本からは木原氏と上川陽子外相が、オーストラリア側はマールズ副首相兼国防相とウォン外相が出席する。4日には日豪防衛相会談も実施される。 ■島しょ国会議の声明から「台湾」削除 太平洋の島しょ国やオーストラリアなど18カ国・地域が加盟する太平洋諸島フォーラム(PIF)は8月31日、トンガの首都ヌクアロファで開催された年次会合の最終日30日に採択された共同声明を更新し、「台湾を開発パートナーとして再認識した」とする記述を削除した。中国が修正するよう圧力をかけたとみられる。 PIFは1992年、台湾を開発パートナーとして位置付けており、30日時点の共同声明ではこれを再確認したと明記していた。ただ、オブザーバーとして会議に出席していた中国の銭波・太平洋島しょ国担当特使は「何かの間違いだ」と抗議したという。 全国紙オーストラリアンによると、オーストラリアの民間外交シンクタンク、ローウィー・インスティチュートの太平洋地域専門家、ソラ氏は、中国寄りのソロモン諸島が次回会合を主催する際には「さらなるサプライズ」が予想されると指摘。「中国は太平洋地域において、『開発援助』を提供すること以上の関心を持っていることが明確に示された。PIF首脳会合への直接的な干渉を通じてまで、台湾からの地域への外交的援助を根絶しようとしている」との見方を示した。