感謝込め、裁縫の上達願う 山形・惺山高で「針供養」
山形市の惺山高(関義人校長)で9日、衣創科の生徒たちが1年間使ってきた針に感謝し、裁縫の上達を願う「針供養」が行われた。 1~3年生80人と教員が神事に臨んだ。1921(大正10)年の学校創立以来、毎年実施している行事で、104回目。授業の際に折れたり、曲がったりした針は計約1500本。生徒は愛用してきた針を豆腐に刺す「針やすめ」を行い、ねぎらった。供養した針は校庭にある「感謝の塔」に納められた。 「歴史と伝統ある学科で学んでいることを自覚し、一層励んでほしい」と関校長。3年菅野愛奈さん(17)は「針への感謝を込めた」とし、来年度に学科名が「デザインコース」に変わることから「衣創科3学年がそろっての行事はこれが最後。さみしい気持ちもある」と思いを紡いだ。