Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

ワインスタイン被告の性犯罪に「加担」した驚きの存在

配信

The Guardian

【記者:Ed Pilkington】  米ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン被告に対し、米ニューヨークの裁判所の陪審はレイプと犯罪的性行為の罪で有罪評決を下した。最長29年の禁錮刑を科される可能性に直面している同被告の裁判が終結に向かう中、漠然とした疑問が残る。同被告は今まで、どうやって法の目をかいくぐってきたのか。被告は、これまでの性交渉はすべて合意の下だったとの主張を続けた。しかし105人の女性が同被告を告発し、3月11日に量刑が言い渡される今、同被告がいかにして何十年も罪をとがめられずにきたのかは、火急の問題として考えなければいけない。  この答えの多くは、ワインスタイン被告が自分の告発者を黙らせるために各所に手配した大勢のイネイブラー(enabler、「悪癖を容認・助長する人」を意味する)の中にありそうだ。そうした人々がどのように同被告を手助けしてきたかが、7週間の裁判中に少しずつ明らかになった。  イネイブラーの中には、女性たちを「仕事の打ち合わせ」と称してホテルの客室に人目につかないように呼び入れるために雇われた腰の低いリムジン運転手から、被害女性の口封じをする秘密保持契約書を作成した世界的に有名な弁護士に至るまでさまざまいた。裁判では、「ブラック・キューブ」の話も飛び出した。ブラック・キューブとは、イスラエルの対外情報機関モサドの元職員らが設立した法人向け私立探偵企業だ。  ワインスタイン被告に協力した人々の複雑なネットワークでカギとなるのは、女性アシスタントたちの存在だった。裁判では陪審団に、同被告がターゲットとした女性たちから「アポイント」を取るために使われたアシスタント数人の役目について説明された。彼女たちの仕事は、オーディションや映画の仕事だと言って相手を誘い出し、すべてが終わると被告の周りから消すことだ。  米紙ニューヨーク・タイムズと米誌ニューヨーカーの記者らがワインスタイン被告の女性歴を調べ始めると、同被告は自身のネットワークをさらに強化。ここ数年は、秘密保持契約書を振りかざし、多額の和解金と引き換えに事を公にしないという約束を女性らから取り付けていた。  これを実現するために多くの一流弁護士が雇われていた。セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)や性暴力の告発運動「#MeToo(私も)」の発端となったワインスタイン被告の所業が相次いで暴露されると、協力していた弁護士の名前も浮上し、人々は驚愕した。その中には、米国のリベラル派弁護士の中でも大物のデービッド・ボイーズ氏が含まれていた。依頼人であるワインスタイン被告のためにこなしていた仕事が公になるまでは、2000年の大統領選でのジョージ・W・ブッシュ氏との歴史的裁判でアル・ゴア氏の代理人を務めたことや、同性婚における取り組みで最も知られていた人物だ。

【関連記事】