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その仕事、“会社ごっこ” になってませんか? 「本当の問題」を探り出す 3つの条件

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NIKKEI STYLE

《連載》仕事で差がつく!ビジネス思考法

会議の生産性を高めたいので、ファシリテーションのスキルを身につけさせたい。私のところに舞い込む研修の依頼の典型です。研修担当者は、会議の生産性が低いことや議事進行が下手なのが問題だと思っているのです。スキルを習得すれば解決できるのではないかと。 【図解でわかる】論点思考、3つのポイント そう言われたら、依頼通りに研修をやればお金はいただけます。ところが、そんなことをすると、後で面倒がおきないとも限りません。大抵は問題を見誤っているからです。 先日も同様の依頼があり、会って事情を聞くことにしました。待ち合わせの喫茶店に行ってビックリ、連絡をくれた担当者やその上司を含め5人も打ち合わせに現れたのです。しかも、挨拶もソコソコに、フルカラーの分厚い資料を渡され、なぜこの研修をやることにしたのか、背景やストーリーを説明し出します。ひとりずつ順番に自分が担当するパートを。 ところが、「ここにある〇〇とは何ですか?」「なぜ△△なのですか?」と素朴な質問をするとしどろもどろに。いちいち5人でコソコソと相談が始まります。要は、カタチだけ立派で中身がまったくつめられていない。私は、こういう仕事の仕方を“会社ごっこ”と呼ぶことにしています。 もうお分かりのように、会議で分かりやすく症状が出ているだけで、組織や仕事のやり方そのものに問題があるのです。1回の研修をやったからといって、変わる話ではありません。 結局、それを指摘してしまったために、この話は流れることになりました。早い話、コーヒー代650円で会社の大元の問題を気づかせてあげたというわけです。相手は「さすが先生、とても勉強になりました」と喜んでいましたが……。

■事実を元にして適切な論点を見いだす

問題を解決する上で一番大切なことは、真の原因を見つけることでも、優れた解決策を考えることではありません。「何が問題か?」を正しくとらえることです。そこを間違ってしまっては、すべての努力が水泡に帰してしまいます。 物事を考えるに際のテーマ(お題)を「論点」(イシュー)と呼びます。まずは論点が何かをしっかりと吟味して、最善の論点を見いだすのが「論点思考」の考え方です。 論点は問い(質問文)で表すと分かりやすくなります。「どうやったら会議の生産性が上がるか?」「わが社の一番の問題は何なのか?」といった具合に。論点を設定することは、問いを立てることに他なりません。ちょっとやってみましょう。 仮に、「今月の売り上げが前年比50%ダウンした」とします。皆さんは、どのような論点を設定して問題解決を図りますか。言い方を変えると、この会社が解決すべき問題は何でしょうか。 多くの方は、「どうやったら売り上げが回復するか?」を考えると思います。ダメだとはいいませんが、事実の裏返しが必ずしも論点ではなく、他に考えられないでしょうか。 たとえば、「さらなる売り上げ低下を防ぐには?」という論点も設定できます。あるいは、「低成長下で収益体質をつくるには?」「落ち込む分をカバーする新たな事業とは?」でも構いません。いろんな問いが立てられます。果たして、どれが望ましい論点なのでしょうか。

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