【今晩は何作るの?がハラスメント…だと!】不適切発言とそれを取り締まりたい暇人たちとの終わりなき戦い!当人不在で繰り広げられる戦いの意味はどこにある?
静岡県の川勝元知事が突然辞職をしたことは記憶に新しい。現在は新知事がリニアなどの重要課題を預かっている。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「川勝元知事は、新規採用職員に対して行った会話の中で不適切な発言があったことが引き金に辞職しました。県庁の職員は、野菜を売ったり、牛の世話をしたりモノを作ったりとは違い、頭脳や知性が高い人と話したということでした」。 確かにこの発言に品位はまるで感じない。それに対して県に430件もの苦情が寄せられたらしい。 「このような時代錯誤な発言をしたこと自体は褒められたモノではありません。さらに今回の静岡県知事の件に対しては、このこと以前にリニア工事など、さまざまな問題が絡んでの苦情だったのかもしれません。ただ一方で大衆がいちいち責める構図に疑問を呈す声も少なくありません」。 誰もが自由に発言できるようになった令和の今だからこその問題なのかもしれない。今回はとある会社で起きた時代遅れ上司VS自称ハラスメント警察の戦いについて話を聞いていきたい。 ----------------------------------------------------------
富山春さん(仮名・44歳)は、地方の中小企業で働いている。子ども2人と夫と暮らしだ。春さんが入社した頃は、会食や飲み会ではお酌をさせられ、目上の女性上司は数えるほどだった。その頃に比べれば、今はいい時代だと思うこともある。 「若い子は飲み会も行きたくなければ断りますし、もちろんこちらも強制はしません。女性だけにお酌をさせるなんて化石みたいな文化も影をひそめつつあります。ただ、私より上の世代の心の奥底には、まだ時代遅れな文化が見え隠れすることも多いです。私自身も相当気をつけないと、昭和の常識を振りかざしそうになります」。 春さんの思いは、昭和生まれのリアルだろう。ただ春さんのような人ばかりではないのも現実だ。 「嘘でしょ?みたいな発言をしちゃう上司は、まだまだいるのがリアルなところでしょうね。結婚や子育てをしていない女性社員に対して、理想が高いんじゃないかとか産むならギリだねとか、空気のように吐いてる人も見かけます。ほとんどは50代以上の男性上司です」。 その一方で春さんが気になるのが、その発言をいちいち取り締まる自称ハラスメント警察の存在だ。 「もちろんハラスメント自体は、NG行為です。私も言われたら、嫌だなと思います。ただ大人なのである程度はスルーします。だってすべての発言に付き合っていたら、キリがありませんし、それこそ仕事になりませんから。でも、何かにつけてすべてを取り締まろうとする自称ハラスメント警察っているんですよね…。コメント欄とかでもいるじゃないですか、正論振りかざしてる人とか、聞いてもないのに取り締まっている人。でも1番厄介なのが、現実社会でそういう人がいることなんです」。 会社の年上女性社員がその人物だ。