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人種差別・不正との闘いに変化を起こすには

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The Guardian

【執筆:Arwa Mahdawi】  ジョージ・フロイドさん暴行死事件が起きた今、どんなに小さななことだとしても行動を起こすことが大事──。  頭上ではヘリコプターが何時間も旋回を続けている。デモ隊が通りを行進しながら叫ぶ声が聞こえ、サイレンは夜通し鳴り響いている。私がこれを書いているのは、夜間外出禁止令が出る直前のニューヨーク市。同様の禁止令は、ハーレム地区での抗議活動を阻止するため、1943年に当時のフィオレロ・ラガーディア市長が発令して以来となる。  米国はまるで戦場のようだ。そして私は、自分を役立たずの傍観者のように感じている。多くの人と同様、私はここ数日間、どうすれば一番力になれるのかを考えているが、同時にそれでは不十分だと罪悪感も抱き続けている。抗議活動に加わるべきだろうか?寄付するべきだろうか?議員に請願すべきだろうか?構造的な人種差別と闘うために、最も効率良く変化を起こす方法は何だろうか?本当の意味で有益な協力者とは?単なるパフォーマンスとしての協力者とは?  無力だと感じたり、混乱したりするのは簡単だ。しかしその一方で、私たちは誰もが役立つ存在になれると覚えておくことも重要だ。身体的に健常で白人としての特権を享受できる人は、一部の活動家が警察と黒人デモ隊との間にバリアを作ったように、その特権を使うのを考えてみるのもいいだろう。経済的に余裕がある人は、抗議デモの参加者保釈のための基金や社会正義の組織に寄付できる。人種差別的な親類や無知な友人がいる人は、難しい会話を避けずに、丁寧な説明を試みることもできる。こうした人々を「冗談のネタ」にするだけでなく、本人と話すことが重要で、沈黙は共犯だ。  また、黒人でも白人でもない私のような個人が、構造的な人種差別からどう恩恵を得て、どう寄与しているかを考えることも重要だ。ジョージ・フロイドさんが反応しなくなるまで、首を膝で押さえつけていた警官の横に立っていた同僚の一人は、アジア系米国人だった。人種的少数派のコミュニティの中にも、黒人に対する人種差別が多く存在する。私たち全員の経験をひとくくりにしないことは大切だが、黒人差別の問題を具体的に考えることは重要だ。  究極的には、いかにささいなことであれ、何かをすることが重要だ。体系的な不正から最も被害を受けている人の声に耳を傾け、実情を学ばなければならない。いかに変化を起こすかを学ぶためのリソースはたくさんある。例えばバラク・オバマ前大統領は、この瞬間を「転機」とするために、自分で出来る具体的な行動をアドバイスしている。これは一過的な問題ではなく、現在進行形の闘いであるということを、私たちは知らなければならない。インスタグラムに黒い正方形の画像を投稿したり、フェイスブックに#BlackLivesMatter(黒人の命は大切)と投稿するだけでは駄目だ。この抗議活動をニュースで見ることがなくなったとしても──やがてはそうなるだろう──私たちは今と同じくらい、不平等や不正に目を光らせておく必要がある。【翻訳編集】AFPBB News 「ガーディアン」とは: 1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

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