大物巨人OBが長野の広島“放出”を痛烈批判「巨人編成方針は矛盾だらけ」「原の考えもよくわからない」
原監督の決断にも疑問
また広岡氏は最終的にGOサインを出した原監督の決断にも疑問を投げかける。 「オフの動きを見ていると、編成についても原が主導しているのだと思う。原の考えもよくわからない。何かチームに積もり積もったものがあって、それをなんとかしようとしているのかもしれないが、重要なのは、教えるコーチの力量なんだ」 対して広島の長野獲得戦略には納得することが多いという。 「逆に広島のチーム強化方針は、1本筋が通っている。丸の穴埋めとして、長野に2、3年働いてもらって、その間に若手を育てようという考えなのだろう。引退した新井の存在が若手の手本、盾にもなっていたが、長野にもそういう役割を期待しているのかもしれない。ベテランを取ることの目的がハッキリしている」 当初、丸の代役としては野間峻祥(25)が有力視されていたが、鈴木誠也(24)と同期のドラフト1位で結婚を発表したばかりの高橋大樹(24)らが育ち、堂林翔太(27)あたりの覚醒を待つまでの間に、長野にうまくカバーしてもらおうという広島の構想は、非常に合理的だ。 広岡氏は「長野は、過去に2度他球団からのドラフト指名(日ハム、ロッテ)を蹴ってジャイアンツにこだわった男。もしジャイアンツ愛を貫くのならば、ここでユニホームを脱ぐべきだったのかもしれない」という厳しい意見までを口にしたが、これも新天地で再スタートを切る長野に対する広岡氏流の辛口の応援メッセージだろう。大物OBの広岡氏の指摘を巨人のフロントと原監督は、どんな思いで受け止めるのだろうか。広岡氏の痛烈批判に反論するには優勝という結論を導くしかない。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)