学習が定着する人としない人の違い。やりがちな「時間の無駄」勉強法5つ
リスキリングや学び直しが注目され、働く人にとっても学習は必要なものになってきています。しかし、仕事をしながら勉強するとなると、費やせる時間は限られてしまうもの。限られた時間で最大限の学習効率を引き出すために、今回は避けるべき勉強法と、その代わりになるやり方をご紹介します。
学習効率を下げるNG勉強法5選
1. 同じことを繰り返し書いて覚える 内容を洗練させ、凝縮させるのなら講義中やセミナー中にメモしたことを書き直しても問題ありません(講義が終わったらすぐにメモを書き直す方が良く記憶できます)。 しかし、情報を記憶するために、すでに何度も書いたことをそのまま書き直すのは最善の戦略とは言えないでしょう。 ノースカロライナ大学チャペルヒル校のライティング・センターは、メモを重要な概念だけに凝縮することを提案しています。そのあと、アクティブ・リコール(短期記憶から情報を掘り起こし、その情報を長く定着させる方法)を試してみましょう。 フラッシュカードを使ったり、該当する章やメモを声に出して要約したり、練習クイズに挑戦したりするのも良いと思います。そのほうが、単に同じことを何度も書いて覚えるよりも効果的です。 2. 学習内容をただ書き留める 学んだことを書き留めることは重要ですが、それを生産的で有益な方法でできたらベターです。これは、習ったことを定着させる大きな第一歩となります。 キーワードやフレーズをただ書き留めたり、単語を1つ1つ書き留めたりするだけでは、主要な概念を特定したり、単語と単語をつなげる助けにはなりません。 それよりも、概要を書いたり、コーネル式ノート術(一言一句を書くのではなく箇条書きや図式化して書く)のようなノートの取り方をして、もっとも適切に情報を記録していくのが賢明。 また、あとで見直してわかりやすく書き直すのも大切です。 3. 一夜漬けで知識を詰め込む これはテスト前の学生がやりがちですが、一夜漬けで知識を詰め込むのは理想的な勉強法ではありません。 実際、学者や研究者たちが、一夜漬けで勉強すると逆効果になる可能性さえあり、期末テストなどの重要なテストでは十分な知識を記憶できていない状態になると指摘しています。 むしろ、何日かに分けて勉強する分散型学習のテクニックを使い、目標に合わせた最適な勉強スケジュールを立てましょう。 分散型学習は自分をきちんと律する必要がありますが、より長期間、より多くの内容を記憶できます。 4. 休憩しない 一夜漬けの勉強をしていないにしても、勉強中に休憩を取らないのは良くありません。 分散型の勉強法の重要な要素は、勉強する時間を分割することです。休憩を取ると生産性が上がるので、ポモドーロ・メソッドを使って休憩を着実に取るようにしましょう。 5. 蛍光ペンの使い過ぎ ブリティッシュコロンビア大学では、学生に蛍光ペンを使いすぎないように警告しています。蛍光ペンで何でもかんでも強調してしまうと、本当に重要な情報を覚えられなくなってしまうからです。 テキストやメモを蛍光ペンで色分けすることで効果が得られるのは、意図的かつ注意深く行なう場合に限ります。 蛍光ペンでハイライトしすぎるのは避け、SQ3RやKWLのような方法を使って、勉強をはじめる前に何を学びたいかを明確にし、どのようなコンセプトを探して頭に定着させるべきか絞り込むようにしてから、じっくりとテキストを読みましょう。 何歳からでも結果が出る 本当の勉強法/望月俊孝 1,540 Amazonで見る 1,540 楽天で見る 1,540 Yahoo!ショッピングで見る Source: The University of North Carolina at Chapel Hill, Sukru Burc Eryilmaz, The University Of British Columbia
春野ユリ