「コロナ禍でも体験を届けたい」スタバが取り組むリアル店舗のニューノーマルとは
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年、飲食・外食業界は大きな打撃を受けた。リモートワーク推奨により、出勤前の一杯のコーヒーを買うことさえも、日常ではなくなった。旬の素材を使った新作フラペチーノが人気のスターバックス コーヒーも、緊急事態宣言時の営業休止等もあり、これまで行なってきた商品展開にも様々な困難が生じたという。同社広報部に激動の2020年を振り返ってもらった。 【写真】今飲める新作から2020年話題になったフラペチーノやスイーツ、グッズをおさらい! かわいいお正月タンブラーも ■経験したことのない困難…新商品を待っている人へ スターバックス コーヒー ジャパンでは、旬な素材とトレンド感を取り入れた商品開発が若年層を中心に人気を集めている。商品化までには、社内で何度も試作を重ね、全員が自信を持った状態で世に送り出す。しかし、今年はコロナの影響で、例年とは異なる動きをせざるを得なかった。 「大変だったことは、商品開発において全員がそろっての試飲ができなかったことがその一つでしょうか。また、例年より売り上げ予測が難しく、原材料の調達や商品の投入スケジュールの変更の調整も大変でした」(スターバックス広報部、以下同) ほぼ毎月新商品を発売してきていたが、3月以降は緊急事態宣言やテレワーク等が重なり、3ヵ月ほど発売までに期間が空いてしまった。そんな中、6月8日に発売した『シュワッと イチゴ フラペチーノ』と『ゴロッと イチゴ フラペチーノ』。“イチゴフレーバー”のフラペチーノは、同社はもちろんファンにとっては欠かせない恒例商品であるが、店舗などで「3密」を避けることも考慮して、事前告知なしの発売となった。サプライズでの新作登場に、SNSではスタバの商品で終息が見えない不安からの「日常」をかみしめる声も多く寄せられた。 「一杯のコーヒーを通して、日々お客様、地域とつながりを育むことを大切にしており、コーヒーとともに、お客様の日常に溶け込んだ体験を届けることが使命だと、改めて感じることができました。また、店舗入り口に、励ましのメッセージが貼られるなどのエピソードもあり、地域のお客様とのつながりを強く感じ、その地域に支えられていることを実感することができました」