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新製車と転属車、2つの顔を持った武蔵野線の205系

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鉄道コム

 1991年から活躍してきた武蔵野線の205系。30年近く武蔵野線で走り続けていた205系ですが、山手線の車両置き換えに絡む車両転配で、まもなく終焉を迎えます。 【画像】この記事のほかの画像を見る(計3枚)

 1973年に開業した武蔵野線ですが、開業当時に投入されたのは、他線区から捻出された101系でした。1980年には同じく他線区からやってきた103系、1986年には中央線快速と共通運用の201系が投入されましたが、武蔵野線専用車両の投入はありませんでした。  待望の新車である205系が投入されたのは1991年。武蔵野線の増発と8両編成化に対応するためのもので、8両編成5本が導入されました。この時に投入された205系は、1990年に京葉線へ投入されたグループと同様、従来の205系とは前面デザインが異なる仕様で投入されています。また、乗り入れる京葉線のトンネル内にある勾配に対応するため、8両編成中6両にモーターを搭載(6M2T)という、高い電動車比(MT比)となったことも特徴です。  なお、武蔵野線への投入をもって、205系の編成単位での製造は終了。JR東日本の直流通勤型車両の投入は、1993年からは次代の209系に移行しています。  103系とほぼ同数の205系が新製配置された京葉線と異なり、武蔵野線の205系新造車の投入は5本で終了。当時は、約30本の武蔵野線用車両のうち、わずかな数のみが在籍するレア車両といった存在でした。  205系が武蔵野線の主力となるのは、2000年代に入ってから。2002年に山手線へのE231系500番台投入が始まったことにより、205系の大規模な転属が始まります。山手線からの転出先に選ばれたのは、横浜線、南武線、京葉線など全9路線(南武支線含む)。武蔵野線もこの1つに選ばれ、老朽化した103系を置き換えることとなりました。  武蔵野線での運用に際しては、京葉線のトンネル内にある勾配への対応として、高い編成出力が必要です。武蔵野線への新製投入グループでは、先述したように6M2Tの編成とすることでこれを解決していました。しかしながら、今回の山手線からの転配時には、武蔵野線以外にも車両が配置されます。この際、武蔵野線用編成にモーター車を1編成あたり6両も使用してしまうと、モーター車が不足してしまう事態に陥ってしまいます。  そこでJR東日本は、武蔵野線に転属する205系の制御機器を、従来の界磁添加励磁制御から、高出力を発揮できるVVVFインバータ制御に更新。これによってモーター車を編成中6両から4両に減らすことができ、低いMT比でも武蔵野線・京葉線での運用を可能としたのでした。なお、この改造の際に発生した界磁添加励磁制御の機器は、2002年のFIFAワールドカップ輸送対応として増備された「成田エクスプレス」用253系に、一部が流用されています。  VVVFインバータ制御となった205系5000番台の営業運転開始は、2002年11月。山手線からは8両編成34本が転入し、2005年までに既存の103系を置き換えていきました。なお、転配時にモーター車1ユニット(2両)の不足が判明したため、1991年に投入されたグループの1編成も改造を受け5000番台に。前面デザインが異なる編成ながら、走行機器はVVVFインバータという、独特な編成となっていました。  山手線からの転配が完了した後も、205系は京葉線(延べ8両編成2本)や南武線(8両編成2本)で活躍した編成が、2007年から2015年にかけて転属。最盛期には、8両編成42本の205系が武蔵野線で運用に就いていました。

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