「5W1Hで話す」は絶対ダメ…会話が誰とでも楽しく続く人、あっという間に終了する人の決定的違い
■相手の話が止まらなくなる質問のコツ たっぷり共感して、お互いの中に話の種が渦巻いてきたら、いよいよ質問をしてみましょう。 この状態になれば、少し刺激を与えるだけで相手はいくらでも話をしてくれるはずです。 こちらも相手を想像の中心に置いて、電車の中、旅館、温泉、ご馳走を食べるときなど、相手が旅行中に「しそうなこと」「言いそうなこと」「思いそうなこと」を自由にイメージします。 たとえば、次のような想像ができれば、ずいぶん話ははずみます。 電車の中では奥さんと何を話しているのかな 電車で何か食べるのかな 電車の中でお酒は飲むのかな 旅行バッグの中には何が入っているのかな そもそも旅行の企画は誰が立てるのかな 行き先を決めるときに、夫婦どちらの意見が強いのかな 大事なのは、自由に発想すること。 「そんなはずはない」「そうに決まっている」と発想にたがをはめると、いい想像はできなくなります。 これはどんな話になっても応用が利きます。 「今年は就活の年だ」「子どもが小学校に上がった」「夫が急にランニングを始めた」「娘にはじめての彼氏ができた」……と、相手の会話がどんな話になっても、同じことをしてみましょう。 まずその場面を想像し、気持ちを感じて共感の言葉を伝え、少しずつ質問をしてみる。質問する際も、相手の立場になって想像をめぐらせ、この人はそこで「何を行ない」「何を話し」「何を思うのか」を思い浮かべます。 私の教室では全員でイメージをする練習を行なっていますが、それは楽しい空想が出てきて、よく爆笑が起こります。口下手でおとなしかった人が、自信満々で自分の想像を口にしてくれる姿にもよく出会います。 これを見ても、空想をするということは人間の脳にとって、とても楽しいものだということがよくわかります。 ---------- 野口 敏(のぐち・さとし) グッドコミュニケーション代表取締役 TALK&トーク話し方教室主宰。著書に、90万部超のベストセラー『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方』シリーズほか、『誰とでもスッとうちとけて話せる!雑談ルール50』など。 ----------
グッドコミュニケーション代表取締役 野口 敏