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日本のサステナビリティを担うユニクロが、日本代表ではなくスウェーデン代表をサポートする理由とは!?

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VICTORY

もし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が起こっていなければ、今頃は、本来なら東京2020オリンピックの開催中だった。だが、東京をはじめ日本国内で、新型コロナウイルス新規感染者数が再び増加し始め、まだまだ予断を許さない状況が続いている。 そんな中、株式会社ユニクロ(代表者・柳井正氏)が、2021年開催予定である東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スウェーデンのトップアスリート11名(パラトップアスリート3名含む)とレジェンド2名、合計13名で構成される、ユニクロ初のチームブランドアンバサダー「ユニクロ チーム スウェーデン(UNIQLO TEAM SWEDEN)」を結成することを発表した。ユニクロが、選手とチーム単位で契約するのは初めてのことだ。 トップアスリートの11名には、東京オリンピック・パラリンピック出場内定選手が含まれている。  アグネス・アレクシソン(女子ボクシング)  アレックス・ケシディス(男子レスリング)  アントン・ダールベリ(男子セーリング)  フレドリック・ベリストローム(男子セーリング)  ジェニー・リスヴェッズ(女子マウンテンバイク・クロスカントリー)  リネア・ステンシルス(女子カヌー)  マティアス・ファルク(男子卓球)  ソフィア・マットソン(女子レスリング)  アナ=カリン・アールクヴィスト(女子車いす卓球・パラ)  リナ・ワッツ(女子競泳・パラ)  トビアス・ジョンソン(男子陸上・走り幅跳び・パラ) また、レジェンドは、過去にオリンピックで大活躍した2名が選ばれた。  ヨルゲン・パーソン(元男子卓球代表、男子代表監督に2020年10月就任予定)  ロッタ・シェリン(元女子サッカー代表) スウェーデンオリンピック委員会の最高経営責任者(CEO)のピーター・レイネボ氏は、スウェーデン代表チームがユニクロと新たな関係を結べたことを喜んだ。 「東京オリンピックに向け、ユニクロとのパートナーシップを強化し、未来に向けた新しいシナジー(相乗効果)を共に確立していると感じています。われわれの目標は、2021年に少なくとも20,210人の子供たちが新たなスポーツと出合い、さらに(スウェーデン選手が)東京大会でメダルを獲得することです」 これを受けて、ユニクロのグローバルブランドアンバサダーであるプロテニスプレーヤーの錦織圭とプロ車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾は、スウェーデンチームという頼もしい仲間の加入を歓迎した。 「チームスウェーデンが、新たにユニクロファミリーの一員となり、一緒に世界のスポーツを盛り上げていけることを嬉しく思います。来年、東京オリンピックでぜひ会いましょう」(錦織) 「世界のパラスポーツを一緒に盛り上げていけることを楽しみにしています。ユニクロと僕らと一緒に頑張りましょう」(国枝) ユニクロは、2019年1月より、スウェーデンオリンピック・パラリンピックチームのメインパートナー兼オフィシャル・クロージング・パートナーとなっており、2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックを含む4年間、さまざまな競技大会や試合において、代表選手団と大会関係者にユニクロのアイテムを提供していく。 そして、今回選ばれた13名の選定では、株式会社ファーストリテイリング グループ上席執行役員で、ユニクロの2020_2022オリンピック・パラリンピックプロジェクトを担当する柳井康治氏が、スウェーデン選手とじっくり話をして、人間性やキャラクターを重視しながらメンバーを決めていった。日本が好きであったり、日本選手と対戦したことがあったりしたスウェーデン選手も選ばれている。 「われわれユニクロは、ライフウェア(究極の普段着)という服を提供していて、基本的には個人の方々を豊かにする服でありたいと考えています。(スウェーデンの選手とは)1人ひとりと20~30分の面談、まあ、面談といってもカジュアルに話し合いました。13名の中には、老若男女、現役の方もいれば、引退された方もいます。これまでユニクロのアンバサダーは男性ばかりだったんですけど、さまざまな競技から今回男女ほぼ半々になりました。ダイバーシティ(多様性)ということも重視して結成されました」 このように説明してくれた、ユニクロの2020_2022オリンピック・パラリンピックプロジェクト部 部長 兼 株式会社ファーストリテイリング サステナビリティ部 部長である遠藤真廣氏によると、そもそもユニクロが、スウェーデンチームとの関係を築くことになるきっかけは、あるひょんな出来事があったからだという。 「2018年8月、ストックホルムに1号店を出店しました。そこへスウェーデンオリンピック委員会の方が来店され、お店のスタッフに、おたくとオリンピックの契約したいんだけどという話があったんです。これが発端でした。しかもCEOのピーターだったんです。ずっと新しいオフィシャル・クロージング・スポンサーを探していたということでした。われわれがスウェーデンに出店する前から、ユニクロをご存知だったみたいですが、改めて1号店で、商品のクオリティ、イノベーティブな商品などをご覧になって、一緒にできるんじゃないかと思っていただけたようです」 スウェーデンの国民性や古くから築かれてきた日本とスウェーデンの関係性も、ユニクロにとっては判断の好材料となった。 「スウェーデンは素晴らしい国で、特にデジタル、サステナビリティ、ソーシャルの面で、最も先進的な国ではないかと捉えています。また、(1912年)ストックホルムオリンピックに(日本初のオリンピック選手となった)金栗四三(かなくりしそう)さんが(マラソンに)出場したご縁もありました」 さらに、ユニクロが掲げている”クオリティ(高品質)”、”イノベーション(革新性)”、”サステナビリティ(持続可能性)”は、レイネボ氏から多くの共感が得られたようだ。 「どちらも小国で、国力は高くないが、生き残ってきて、それぞれの立場で世界に貢献している。小さい国だからこそ、品質の高いものを作らないと生き残れない。イノベーションがないと生きていけない。これからはサステナビリティ。ピーターは、スウェーデンと似た境遇をすごく日本に感じてくれていたようです。そういった背景がありつつ、ユニクロのライフウェアというコンセプトを相当気に入ってくれたんです」 そして、遠藤氏もスウェーデン人と話していると、日本人とそっくりなところが多いことに気づかされた。企業の海外進出では、日本との習慣や文化の違いが障壁になることが多いが、スウェーデンへの進出は、その障壁を比較的小さなものにできそうだ。 「勤勉で、遅刻はしてこない。あまり意見も言わなくて控えめです。違うのは、休暇の取り方で、半端なくマイペースです(笑)。(白夜になるため)7月はずっとバカンスで、休んでばっかりいるんですよ(笑)。でも、暮らし方の質は、先進国なんだと思います」 2018年8月下旬に、レイネボ氏からのアプローチがあってから、話はとんとん拍子に進んでわずか4カ月でオフィシャル・クロージング・スポンサー契約締結に至ったのだった。

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