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白鳥たちの衣装|大人バレエの世界

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幻冬舎plus

丸山裕子 (イラストレーター) バレエと聞いてぱっと頭に思い浮かぶのは、クラシックチュチュを身につけたバレリーナの姿ではないでしょうか。 それはきっと白いチュチュで、白鳥の湖の2幕のオデットのイメージ。バレエをよく知っている人にとっても、あまり知らない人にとっても、この最初に浮かぶイメージはあまり変わらないのではないかと思います。    私が初めて見たバレエは白鳥の湖で、その後も、子どもの頃に見たのはほとんどが白鳥の湖でした。母が連れて行ってくれるので、私と妹に演目の選択権はありませんでしたが、全く問題ありませんでした。子どもの私にとってはバレエ=白鳥の湖だったからです。何度でも何度でも見ていたかったのです。 当時観たソビエトのバレエ団の、2幕と4幕の静謐で削ぎ落とされた世界は、私の中で白鳥の湖の原風景となりました。(1幕と3幕は色や華美さの方向性が好みではありませんでした)   大人になってから、当時のイメージを求めて、いろいろなバレエ団の白鳥の湖を観ました。そして、出会ったのはロシアのマリインスキーバレエの白鳥の湖。子どもの頃に得たイメージそのままの世界でした。中でも、ウリヤーナ・ロパートキナさんの白鳥は研ぎ澄まされて、神々しいほどに美しく、あの青白い世界にずっと浸っていたいと思いました。 白鳥たちの衣装は白いチュチュに羽根の頭飾りが定番です。オデットは本当は人間のお姫様なので、ティアラをつけています。衣装は白ベースで、色のないクリスタルやパール、シルバーなどで装飾がされています。羽根をあしらったり、羽根をイメージさせるデザインが施されているものも多いです。 羽根の頭飾りはカッコよくつけるのが難しく、発表会のために自分で付けてみたときには、お風呂上がりの人か、水球の選手のようになりました。先生に手直ししてもらうと白鳥らしく見えるようになったので、何かコツがあるのでしょうが、何しろ一度きりのことなのでどこがポイントなのかは把握できていません。 バレエ団によっては頭飾りが全然違うものだったり、群舞の衣装がクラシックチュチュでないところもあります。3幕の舞踏会のシーンでは、衣装にお国柄が色濃く反映されていておもしろいです。 衣装もですが、版によってエンディングも様々です。お話の雰囲気としては物悲しい終幕がふさわしいのだと思いますが、理不尽なバッドエンドだといつまでもうじうじ考えてしまうので、ハッピーエンドであたたかな気持ちで劇場を後にしたいです。 ■丸山裕子(イラストレーター) \n京都市出身。踊るイラストレーター。健康のために始めたバレエにはまり、寝る間を惜しんでレッスンに通う。『バレエ語辞典』の全イラストを担当。書籍や雑誌、広告にイラストを描いている。女性、育児、健康、犬と花に関するものが多い。イラストエッセイは『しあわせな犬生活を』(ドッグワールド)、『極楽いぬ生活』(ペピイ)。布花作家でもあり、『まんまるさん®︎』という古布を使ったオリジナルのアクセサリーを作っている。Instagram  @yuko.illustrations\n\n\n

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