QED、新採用のジルコニア製バレルで低歪みを実現したフラグシップスピーカーケーブル「Supremus Zr」
イースタンサウンドファクトリーは、QEDブランドからスピーカーケーブル「Supremus Zr」を12月1日に発売する。受注生産品で、価格はオープンとなる。長さのラインナップと市場想定価格(税込)は下記の通り。 【画像】完成品のみを受注生産で用意し、長さは2m/2.5m/3m/4m/5mをラインナップ ・2m:499,400円(ペア) ・2.5m:570,900円(ペア) ・3m:641,300円(ペア) ・4m:783,200円(ペア) ・5m:926,200円(ペア) Supremus Zrは、独自の音質技術「Aircore」ならびに「Airloc」に加えて、プラグとバレルに高品質なジルコニアを搭載した同社スピーカーケーブルのフラグシップモデル。導体素材は銀メッキ酸素フリー銅(SP-OFC)を採用した。6.2mm2の断面積を確保し、アンプからスピーカーへの電気的距離を大幅に短縮。これによって、スピーカーの制御がより正確になり、オリジナル音源を高い精度で忠実に再現できるとした。 断面積が大きくなると、スキン(表皮)効果や近接効果によって音質が損なわれやすくなる点が課題として挙げられるが、独自のAircoreテクノロジーによって対策している。空洞チューブ型の導体を採用することで、高周波数のアナログ信号が導体の外側に集中するスキン効果を最小限に抑制。またポリエステル絶縁体と独自の螺旋構造で、近接効果による電流の乱れを軽減する。ケーブル全体で均等な電流密度を実現し、すべての帯域において均一性が得られるとした。 銅コアの微細構造は低温処理(クライオジェニック処理)によって改善し、結晶欠陥を除去。とくに金管楽器等ではすべての周波数帯域でより自然で豊かな音色を実現するとアピールする。 プラグは冷間溶接を用いた独自の端末処理方法Airlocを採用した4mmバナナプラグを搭載。導体とプラグを高圧力で押しつぶして一体化させることで、接触面積を広くし、抵抗を低減する。また接続部から空気を排除するため、酸化や導電性の劣化を防ぐことができ、品質を長期間維持できるとしている。 バレルおよびブート部分は、高品質な腕時計や万年筆、自動車や航空宇宙産業でも使用されるセラミック素材でのジルコニアを採用した。ジルコニアは電気的に不活性であるという特性を有しており、渦電流の発生を防ぐことで、プラグによる歪みを低く保つことができるという。さらに機械的強度、耐傷性、耐摩耗性に優れる。本モデルに最適な素材とアピールした。 スピーカー接続側にはロッキングデザインが採用されており、ロジウムメッキされたベリリウム銅ピンを搭載。スピーカー端子への接続の際、プラグバレルを締めるだけで接触面積を増やし、接触抵抗を減少することができる。ロジウムは摩耗、酸化に強く、長期間メンテナンスフリーでも高い接続性が持続するとした。 絶縁体は発泡ポリエチレン、低密度ポリエチレンを採用。静電容量は48pF/m、ループ抵抗は0.005Ω/m、導体断面積は6.20mm2。
編集部:松原ひな子