投資家を絶望させた「歴史的下落相場」8選(とこの先の展望)
ここ最近の株式市場は、下落傾向です。 S&P500は価値の20%超を失い、ハイテク株ではそれよりはるかに激しく下落しているものもあります。Netflixは暴落し続けており、Amazon株はほぼ40%下落しました。 投資家を絶望させた「歴史的下落相場」8選(とこの先の展望) お先真っ暗ですか?そうかもしれないし、違うかもしれません。 米国は第二次世界大戦以降、約14の下落相場を切り抜け(「下落」の定義にもよりますが)、そのうち景気後退に至ったのは約半分だけです。以下に8つの示唆に富む歴史的下落相場と、そこから学び得るいくつかの教訓について示します。 しかし、大局的に見れば、これらの下落相場で一貫しているのは1つの非常に重要な教訓です。それは、たぶん心配することはない、ということです。
1929年の暴落と世界大恐慌
米国史上最大かつ最悪の下落相場である1929年の恐慌と、世界大恐慌の幕開けとなった最悪ケースのシナリオを見ることにしましょう。1929年10月に恐慌が始まり、市場は3年間じり貧状態になり、1932年までには価値の90%を失いました。 その結果生じた経済的後遺症は、本当に文明を揺るがす出来事でした。 米国では、経済は50%縮小し、全銀行の三分の一が破綻し、失業率は25%を超えました(そうだすると、今の状況は悪いでしょうか?)。 1945年になって経済はようやく大恐慌前の水準を回復しました。 世界大恐慌から何を学ぶことができるでしょうか。それは、状況はそれほど悪くはならないだろう、ということです(少なくとも同じようにはならない)。 現在、私たちがいる金融世界は異なっています。貨幣はもう金に裏打ちされていません。 ですから、流動性は確保されています。銀行預金は連邦政府により保証されています。大恐慌後のように国際貿易を制限したり、増税することで不況に対応することは考えにくいです(私たちはそこまで愚かではないと、少なくとも私は思います)。 実際、米国政府と連邦準備制度理事会は大惨事を阻止するためにかなりうまく協調しています。 下記の2008年および1987年の救済措置を見てください(すぐに説明します)。