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河川内の樹木伐採が過去最多 県が豪雨対策強化

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北日本新聞

 激甚化する豪雨災害に備え、県は河川内の樹木の伐採に積極的に取り組んでいる。2019年度は18年度の2・5倍に上り、過去最多となった。18年の西日本豪雨では氾濫の一因になった可能性が指摘されており、近年対策を強化。獣害対策や景観改善にもつながるとして地元の要望も強い。主な財源となる国の交付金が20年度で最終年を迎えるため、今後は財源確保が課題となる。(小幡雄也)  県河川課によると、県管理河川での19年度の樹木の伐採量は7415立方メートルに上った。過去10年間は千~2千立方メートル台がほとんど。18年度は7月の西日本豪雨をきっかけに、伐採に充てられる国の交付金が創設され、取り組みが加速した。  河川敷や中州に樹木が茂ると、水の流れる範囲が狭まるため、水面が上がり、氾濫のリスクが高まる。西日本豪雨では、岡山県の小田川で氾濫した理由の一つになったとの指摘がある。  海辺に大量の流木が集まる原因となっている可能性があるほか、見通しが悪くなることで不法投棄の温床にもなりかねない。

 二木勧課長は「整備に時間がかかる大型のハード対策と比べると、樹木の伐採は即効性がある」と強調し、「水害対策以外でもプラスの効果は大きい」と説明する。  片貝川と早月川を抱える新川土木センター管内では、クマやイノシシを引き寄せないための策として、地元住民から伐採を求める声が多いという。  県の委託を受け、片貝川右岸で伐採を進める花岡組(魚津市)によると、河川敷の一部では最大10メートルに達する高い樹木が生い茂っている。クマのものとみられる足跡が見られ「山から下りてきた獣の通り道になっているかもしれない」と言う。  樹木の伐採や運搬、処理に多額のコストがかかることがネックとなっており、伐採しても数年で再び草木が伸びるなど対策が追い付かないケースもある。二木課長は「県単独の予算だけでは限界がある」と言い、県として交付金の継続や予算確保策を模索している。 ■国管理河川でも増加  国管理の1級河川でも伐採量は増えている。河川の維持や改修に手厚い予算が充てられた2019年度の伐採量は、18年度の5倍に当たる約110万平方メートルだった。

 ただ地方と同様、21年度以降の予算配分が不透明な上、治水対策予算のうち、伐採などに充てられる維持費は本来、新設や改修の費用と比べると少ない傾向にあるという。  伐採事業を担う国土交通省富山河川国道事務所は5年ほど前から、伐採に協力してくれる個人や企業を毎年募り、行政だけでなく民間の力も取り入れている。  今年は25日まで応募を受け付けている。常願寺川、神通川、庄川、小矢部川の4河川が対象で、伐採期間は10月上旬から21年3月末まで。伐採した樹木は各自持ち帰ってもらう。問い合わせは同事務所、電話076(443)4720。

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