【岩橋玄樹】あの時…事務所をやめて、芸能界もやめるつもりでした
カコ❷-スイッチの切り替えにかかるエネルギーが、昔は6分の1ですんだ
昔からよく「憑依型だね」って言われます。ステージの上では、「無」なので、自分が何をやってるかとかはあんまり覚えてなくて。あとで映像をチェックして、「自分じゃないみたい」なんて思うこともありました(笑)。 普段は人見知りで、人と喋るのが苦手だし、インタビューなんかでも、ずっと相手の目を見て喋れなかったです。これを言うとちょっと恥ずかしいんですが、マックもスタバも、今でも一人では行けないんですよ……。その場所までは一人で行けたとしても、注文ができない(笑)。なので、必ず誰かと一緒に行ってますね。グループにいたときは、必ず誰かが助けてくれて、フォローしてもらえたので、自分の伝えたいことは、メンバーの誰かに伝えればよくて、自分は自分のベストを尽くせばいいんだって思っていた。 でも、ソロになって、とくに去年の3月にアメリカの事務所と契約してからは、英語でいろんな人とミーティングや打ち合わせなんかをするようになって、自分の言葉で発言しないと、何も始められない状況で。「仕事モードオン」のときは、絶対に気が抜けないんです。オフれる時間が一切ない(苦笑)。でも、そういう毎日のコミュニケーション自体が、「お仕事モード」の自分を鍛えるためのトレーニングになってます。今の自分のお仕事スイッチは、「ちゃんと伝えなきゃ」っていう意識の部分がいちばん大きいのかな。最近は、その経験の積み重ねで、コンサートのMCでも自信を持って話せるようになりました。
カコ❸-自分を追い詰めることで力が湧く。その原点は野球にあると思う
幼稚園からずっと野球をやっていて、その頃は本当に、バカみたいに練習していました。素振り一つとっても、血豆が潰れて、手が血だらけになるまでやめない、とか(笑)。変だ、って思われるかもしれないけど、血豆が潰れたときに、「やったー!!」みたいな達成感があるんです。そういうときは、ちょっと漫画の主人公みたいなメンタルかもしれない。「ヒーローになるためには、このくらいやらなきゃ」って。自分でもたまに、性格とかやってることが漫画っぽいなって思います(笑)。そういうハングリーさは、芸能界に入ってからも、ずっと持ち続けてるんじゃないかなぁ。とにかく、やると決めたことは、納得いくまでやらないと気が済まない。英語もそうです。アメリカにいると、英語を喋りたくなくても、誰かから声をかけられたり質問されたりして、絶対に喋らないといけないシチュエーションがあるので、それがある意味自分のメンタルを強くしてくれるような気がします。 自分ではわからないけれど、もしかしたら性格も、変わってきているのかなって思うときもあります。自分を追い込みやすい性格だから、以前は、感情のコントロールがうまくいかないときもあったけど、今の僕を支えてくれる人たちは、「大丈夫だから、今日はこれで終わりにしよう」と言ってくれることが多いので、最近は、それに助けられている部分も大きいです。
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