遺体をサイコロステーキのようにバラバラに、あまった内臓、脳みそ、目玉、肉はどこへ…?《埼玉愛犬家連続殺人事件》“殺人ブリーダー夫婦”の残酷すぎる犯行手口(1993年の事件)
4人もの人々を毒殺したにもかかわらず、遺体を「消してしまう」驚きの手口とは…。1993年、日本中を震撼させた「埼玉愛犬家連続殺人事件」。その凶悪な事件内容を、ノンフィクション作家の八木澤高明氏の新刊『 殺め家 』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/ 後編 を読む) 【犬がイカツすぎる…】従業員のほとんど愛人にした「殺人ブリーダー」の素顔(写真多数) ◆◆◆ 「透明なボディーにしてやる」 埼玉愛犬家殺人事件で死刑が確定した関根元死刑囚(享年75)が吐いた言葉である。犬の取引きを巡るトラブルなどから4人を殺害。あくまでも立証されたケースが4人だけで、もっと多くの人間を殺しているという証言もあり、殺人鬼という言葉がしっくりとくる犯罪者である。 恐るべきはその手口で、犬を薬殺するための毒薬硝酸ストリキニーネを獣医から処方してもらい、栄養剤だと偽り飲ませ殺害したあと、当時知人が暮らしていた群馬県片品村に運び、そこで死体を解体し内臓、脳みそ、目玉、肉をきれいに削ぎ取り、骨は知人宅の庭で焼却し灰に、そして内臓や肉は切り刻んで、川に流した。正に冒頭の言葉通りに人体を跡形もなく消してしまうのだ。 関根元がこの犯罪方法のヒントを得たのは、生まれ故郷の秩父で、アルバイトをしていたラーメン屋の店主を殺害し放火した時に、焼け跡から死体が証拠を残さない形で発見されたことにあると、共犯者に語っている。しかし、その事件は立件されていない。
ペットショップ「アフリカケンネル」のその後
2009年、埼玉県熊谷市。刈り入れの終わった水田の中に、一軒の廃墟がある。今にも雨を降り落としそうなどんよりとした天気が、その廃墟の不気味さに拍車をかけていた。人が住まなくなり長い年月が経ち、窓ガラスは割れ、柵には雑草が絡みついている。その様は、ホラー映画に登場する家のようである。 既に陽は暮れかかり、廃墟の前の道を歩く人も心なしか足早に通り過ぎていく。かつてこの廃墟で関根元はアフリカケンネルというペットショップを経営していた。犬のブリーダーとして数多くの雑誌に登場し、シベリアンハスキーを日本に広めるなど、業界は有名な人物だった。ただその商売方法は阿漕で、安く仕入れた犬を高額で売りつけることは、普通のことで、犬を売ってから、その飼い主の家に忍び込み、犬の食事に毒を盛り殺し、改めて犬を買わせるなど、正にやりたい放題だった。そんな悪事の殿堂が目の前にある廃墟なのである。 主は既に亡くなっており、二度とこの場所に戻ってくることはない。それにしても、この不気味さは何なのだろう。今でも関根元が夜中に人肉を切り刻んでいるような気配すらある。 4人の遺体をサイコロステーキのようにバラバラに、ほとんどの女性従業員と肉体関係…《埼玉愛犬家連続殺人事件》“殺人ブリーダー夫婦”の「ヤバい人柄」(1993年の事件) へ続く
八木澤 高明,高木 瑞穂/Webオリジナル(外部転載)
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