『触らない痴漢』女子大学生の“5人に1人被害” 電車内で女子高校生の髪を嗅いだ疑いで逮捕された男「匂いのほうが興奮するからね」 問題は立証の難しさ
■「興奮するから」と身勝手な動機を語った男
なぜ「触らない痴漢」を繰り返したのか。関西テレビは男を直撃。記者に明かした“身勝手な動機”とは。 Q.なぜ匂いをかぐ犯行に及んだ? 【逮捕された男】「興味があったからです」 Q.触るのではなく、匂いを嗅ぐのはなぜ? 【逮捕された男】「匂いのほうが興奮するからね」 男が明かしたのは「興奮するから」という身勝手な動機でした。さらに…。 Q.匂いを嗅ぐことは、罪だと思っていた? 【逮捕された男】「それは思っていなかった」 Q.捕まらないと思っていた? 【逮捕された男】「そうですね。警察に捕まった時は“やってしまったな”と思った。バレないと思っていた」 男が今、被害者に対し思うこととは。 【逮捕された男】「悪かったと思っています。申し訳なかった。自分の欲求に負けてしまった」 被害に気づきにくいからこそ、悪質ともいわれる「触らない痴漢」。被害を未然に防ぐにはどうしたらいいのか? 京都府警察本部 人身安全対策課 伊藤剛警部:犯人は被害者、ターゲットを事前に探しているので、電車に乗る時には周囲に不審な行動をとる人がいないか、十分注意してほしい。通常、犯人は顔を見られるのを嫌がりますので、相手の顔をにらんだり、それだけでも効果があります。 手口が多様化する痴漢。泣き寝入りする人を少しでも減らすために、知っておくべきこととは…。
■証拠がないと立件が難しい現状 どうすれば?
ある調査では、5人に1人が触らない痴漢の被害にあっているというデータもあった。 “触らない”ことで、被害者が「自分が自意識過剰なのかな?」と思いやすく、被害を訴えにくい心理を利用していて、非常に悪質だ。 被害申告をしないと、さらにこうした行為がエスカレートするおそれもあるので、被害にあったら相談してほしいと、警察は呼びかけている。 しかし、犯罪行為として立証するにはハードルも。 10月、女子高校生の髪を嗅いだ疑いで男が逮捕された。ここ2年で、京都府警には合わせて4件の相談が寄せられていたが、立件できたのは1件のみだった。 京都府警察本部 人身安全対策課 伊藤剛警部:認めなかった場合は、防犯カメラなどの証拠がない限り、検挙は難しい。行為をやめさせるための“指導・警告”にとどまる。 やはり証拠がないと、立件は難しいようだ。 菊地幸夫弁護士:被害に遭われた方が、例えば犯人が後ろにいたら、動画で撮っておくとか。何か工夫をするということになるでしょうね。ただ単に『匂いを嗅がれた』と言うだけですぐに警察が動いてくれるかというと難しい。 まずは、「触らなくても痴漢になる」という認識を社会全体で持つようにする。これが問題解決への第一歩なのではないだろうか。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年11月21日放送)
関西テレビ