【レポート】上坂すみれ、活動10周年の集大成に“魅力と欲望”溢れるツアーファイナルを開催 同志とともに盛り上がる
幕間映像では懐かしさも…寸劇で上坂すみれワールド全開
本公演の成功を祈るお水の乾杯タイムを挿み、「恋する図形(cubic futurismo)」、東京公演のみの日替わり曲「テトリアシトリ」とテクノポップな領域を渋谷に展開すると、ここで幕間映像のコーナーへ。スクリーンに大写しにされたのは、デビュー3年目の頃の上坂の映像。当時のライブで彼女が行った「スター」「チャイルドよ」「永遠に!」というコール&レスポンスのシーンと共に、かつて上坂が所属していた音楽レーベル・スターチャイルドのレーベルロゴが表示され、SFチックな寸劇が開幕。 病院で9年間もの昏睡から目覚めた上坂。セクシーな衣装を着た2人のナース(CV:大塚芳忠)に、自身が眠っている間にスターチャイルドが消滅したこと、その残党が日本各地で抗争を繰り広げていることを聞かされた彼女は、キング・アミューズメント・クリエイティブ公式キャラクターのきんくりんにそっくりな風貌の金 駆麟(CV:黒田崇矢)に「このままじゃ三嶋のおやっさんに合わせる顔がねえだろう!」と説き伏せられ、とある試練にチャレンジしてキングレコードの社屋を正常な時空に戻す…というストーリーが繰り広げられた。 その試練とはクレープ作り。2013年に開催したイベント「決起集会 vol.1 ~革命の色は苺に似たり~」以来、約11年ぶりの挑戦となる。苦労しながらも無事に自分でも美味しく食べられるクレープを作ることに成功した上坂は、時空を戻すためのキーアイテム(ボイスレコーダー)を入手。そこに吹き込まれていたのは“三嶋のおやっさん”ことキングレコードの名物プロデューサー・三嶋章夫からのメッセージだった…おそらく文章だと意味やおもしろさの半分も伝わらない気がするが、上坂らしいシュールなコメディ風の映像で会場を沸かせた。 そして、すみれ色のドレス衣装に着替えた上坂がステージに再登場し、愛すべきクソアニメ『ポプテピピック』と共に音楽活動を新世界へと押し上げたヒット曲「POP TEAM EPIC」をバニーダンサーズと共に披露。その未来的なステージに続いて、レトロな唱歌風の「ネオ東京唱歌」を、手旗を振りながらパフォーマンスする温度差もカオスで彼女らしい。ラストはダンサーとラインダンス風の振り付けをして賑々しく歌い終えた。