【テクノロジーの巨人が参入】アップル、2024年に初のEV発売 独自のバッテリー技術採用
自動運転技術も搭載、製造は外注
text:Tom Morgan(トム・モーガン) translator:Takuya Hayashi(林 汰久也) 【写真】アップルEV、どんなモデルと競合する?【各メーカーの代表的なEVを写真で見る】 (165枚) アップルは2024年に同社初の乗用車を発売するという。独自のバッテリー技術を用いてEVの価格を「根本的」に下げる計画を立てていると報じられている。 ロイター通信によると、米IT大手のアップルは、少なくとも2014年から開発を進めてきた「プロジェクト・タイタン」と呼ばれる自動車事業を一新したという。 自動運転技術を搭載するほか、大きなセルを使用する独自の「モノセル」バッテリーを使用。従来のマルチセル設計よりも航続距離が長い、高密度バッテリーの実現を目指す。 また、従来のリチウムイオンの代替として、過熱しにくいリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの実験を進めているようだ。 自動運転に使用されるLIDARなどの一部のコンポーネントは、最新のiPhoneやiPad Pro向けにアップルが開発したものではなく、外部のパートナーから供給されるという。 家電製品と同様に、EVの生産は製造パートナーに外注されると予想されている。2024年の発売を目標としているが、アップルの情報提供者がロイター通信に語ったところによると、パンデミックの影響により2025年に延期される可能性もあるという。 このプロジェクトの責任者はダグ・フィールドで、もともとアップルのハードウェアエンジニアだったが、テスラのエンジニアリング職を5年ほど務めた後、2018年に再びアップルに戻ってきた。 乗用車の生産は、アップルにとって大きな転換となる。2017年、同社は自動運転車の製造計画を断念している。当時、ティム・クックCEOはブルームバーグのインタビューで、アップルは「非常に重要な技術」である自動運転システムの開発に集中していると語っていた。
AUTOCAR JAPAN