用語解説/情勢調査で使われる「やや先行」「横一線」って何?【衆院選2024】
第50回衆議院議員総選挙が10月15日にスタートし、27日の投開票に向けて報道機関などで選挙情勢調査が行われています。 こうした調査に基づく選挙報道においてメディアが「やや先行」「横一線」というような独特の用語で候補者の情勢を表すことがありますよね。 例えば、A氏に投票すると答えた人が20%、B氏に投票すると答えた人が15%いたときに、直接的にA氏が5ポイント優勢である、といった表現を”しない”この報道方法。実は公職選挙法の抜け道なんです。 選挙報道のこのような表現を知っておくと、より報道内容に対する理解が進みます。 まずは情勢調査の報道で使われる主な用語一覧を見てみましょう。
情勢調査用語 一覧表
情勢調査記事で使われる表現には、一定の基準があると言われています。候補者がどのような表現をされているかを比較することによって、候補者同士が情勢調査で何ポイント差であるかもある程度推測が可能です。 ①安定・先行・優勢 など 安定・先行・優勢などの用語は、その候補者が他の候補者に対して非常に優勢である場合に使われます。 ②やや先行・抜け出す勢い など 続いて、やや先行・抜け出す勢い、一歩リードなどの用語が使われます。優勢ではありますが、①で示したほど他の候補者とポイント差はついていません。5~9ポイント差といったところでしょう。 ③横一線・互角・激しく競り合う など 候補者同士が横一線・互角・激しく競り合うなどと書かれている場合は、その候補者同士はほぼ同じポイントの支持を得ていると考えてよいでしょう。 先に名前を書かれた候補者が0~4ポイント差で優勢であると言われています。 大接戦・まったくの互角、といった強調表現の場合は、差が1ポイント以内の場合もあります。 ④激しく追う・わずかな差 など 激しく追う・わずかな差などの表現は、その候補者がやや劣勢で厳しい戦いであることを示しています。とは言え、⑤ほどのポイント差ではありません。 ⑤厳しい・浸透せず・独自の戦い 厳しい・浸透せず・独自の戦いなどの表現は、④よりもさらに厳しい戦いであることを示しています。 それよりも厳しい戦いをしている候補者についてはそもそも記述がないことも。