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2歳児が発熱40度 車内で3時間以上待機 8月だけで1000人超えた沖縄のコロナ感染 逼迫する医療現場

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沖縄タイムス

 新型コロナウイルス感染確認が8月だけで千人を超え、病院の入院用ベッドがなかなか空かない。患者に対応する総合病院によると、肺炎などで高齢者施設から来た患者を退院させようにも、施設側がコロナ感染の不安から受け入れに難色を示し、入院が長引くケースがある。医療逼迫(ひっぱく)のしわ寄せを受けないか。定期通院が必要な妊婦らは不安だ。(社会部・伊禮由紀子、堀川幸太郎) この記事の他の写真・図を見る  「ピリピリしていて、コロナかどうかが診察の優先順位に見えた」。妊娠4カ月の保育士、神谷友紀さん(35)=南城市=は救急現場の大変さを感じた。  11日に母の原因不明の体調不良、12日に2歳の次男の40度近い発熱で、ともに未明に救急病院に向かった。コロナ対策のため院内に入らず、車で3~5時間待った。母は入院。次男は風邪薬を渡され、翌13日にかかりつけ医でアデノウイルス感染症と分かった。  「意思表示の難しい乳幼児は急変が心配」と神谷さん。4月のコロナ流行期にはひどいつわりで入院したこともあり、「目に見えないウイルスが広がる中で安心してお産ができるかも不安」と訴える。  コロナ患者に対応している南部徳州会病院(八重瀬町、345病床)では那覇市の4救急病院のうち2カ所の救急診療ストップ後、患者が急増した。入院用ベッドが連日いっぱいという。  高齢者施設から肺炎などで入院した患者を退院させようにも、コロナ波及を懸念する施設側と調整がスムーズにいかないときも。転院も難しい今、「入院を延ばしながら退院調整をするしかない」と窮状を訴える。  「発熱・風邪症状がある方は病院に入る前にお電話ください」。那覇市の安木内科は入り口に注意書きがある。免疫力の弱い透析患者40人余りを受け入れており、院長の仲宗根安樹さん(66)は「コロナ感染時の重症化率や死亡率が高い」と細心の注意を払っている。  電話では県境をまたぐ移動歴や職種なども尋ね、コロナ感染の疑いがあれば検査センターへ直接連絡してもらう。8月は10人弱をPCR検査につなぎ、1人が陽性。「すぐ総合病院に紹介することはまずない。医療現場が青息吐息なのは分かっている」という。  ■医療現場の負担減少に「日々健康管理を」 玉城知事が呼び掛け  玉城デニー知事は14日の記者会見で、県内の医療体制が逼迫(ひっぱく)していることを受け、県民に日々の健康観察など協力を呼び掛けた。新型コロナの患者を受け入れる県立病院などに負担をかけないよう、無症状者の自宅療養やかかりつけ医の利用を改めて要望。「中等症の方が重症にならないよう、医療現場でしっかりとした体制をつくりたい」と理解を求めた。  PCR検査体制の拡充に向け、調整を進めている県内107カ所のクリニックを早期に公表し、不安払しょくに努める考えも示した。県外からの移入を防ぐ水際対策に関しては、来県前に県外の空港で検査ができるよう「国が法的にも財政的にも整備を進めるべきだ」と強調した。  感染まん延期に当たる第4段階に引き上げた県の警戒レベルの引き下げについては「コロナウイルスが抑え込まれているか状況を確認しつつ、段階的に判断したい」とした。

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