りゅうちぇるを救ったのは人の言葉ではなかった。語られた悔し涙と「鏡」の関係
日本最大のLGBTQの祭典「東京レインボープライド2020(TRP2020)」のオンラインイベントで、タレントのりゅうちぇるさんが、過去を振り返り、自己肯定感をもつ大切さを語った。【BuzzFeed Japan / 瀬谷健介】 オンラインイベント「#おうちでプライド」は4月26日にあり、リアルタイムでオンライントークイベントが開かれた。 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、東京・代々木公園で予定していたイベントは中止した。しかし、それに代わり、TwitterなどSNSを駆使したイベントを開催している。 この日は、タレントのりゅうちぇるさんがトークゲストとしてライブ出演し、「自分に自信があるから、自分を愛せたから、人に愛を与える余裕もできました」と自己肯定感を持つ大切さを語った。
今回のオンラインイベントは、5月6日までをプライドウィーク期間と予定通り位置付ける。 SNSで使えるハッシュタグ「#おうちでプライド」を活用。それぞれ個人が思い描く「幸せのかたち」を尊重し合い、お互いの存在を笑顔で祝福できる社会の実現を目指し、さまざまなメッセージを発信していくという。 4月26日にあったオンライントークイベントの様子は、TRPのTwitter公式アカウント(@Tokyo_R_Pride)でライブ配信した。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、それぞれが遠隔で出演した。 司会者は、女装パフォーマーのブルボンヌさんと、いずれもTRPの共同代表理事であるトランスジェンダーの杉山文野さんとレズビアンの山田なつみさんなどが務めた。 りゅうちぇるさんは、東京都渋谷区の長谷部健区長に続き、2人目のゲストとして登場した。
りゅうちぇるさんは2019年、「東京レインボープライド2019」のステージに登場し、ライブで歌声を披露した。冒頭、当時を振り返ると、こう笑いを誘った。 「ライブをさせていただいて、メッシュのタンクトップとか、初めて乳首を解禁したんですよ。すごい開放的になれて楽しかった。みんなのリアクションも素敵で、お客さんの顔を見ながら歌わせてもらって、みんな個性的で可愛くて楽しかった」 性別の枠にとらわれない、りゅうちぇるさんの生き方やメッセージは、幅広い世代から人気を集める。一方で、辛い過去も持っている。 「小さい頃から可愛いものが大好きで、メイクにも興味があって。バービー人形で遊んでいたら、『お前、絶対男の子が好きなんだろう』と言われたりして。なんで、自分の遊んでいるもので、好きな人を決めつけられるんだろうと思いました」 「女の子が好きなのに、可愛いものが好きだというジャンルで生まれてきただけなのに。だったら、可愛いものが好きじゃなかったらよかった、男の子が好きだったらよかったとか考えました。自分ってなんなんだろうとずっと思っていました」